令和2年度財務諸表
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令和2年度決算分の統一的な基準による財務書類を作成しました。
統一的な基準による財務書類は、総務省が平成29年度までに全ての地方公共団体において作成することを要請したもので、作成の単位として、一般会計および地方公営事業会計以外の特別会計からなる一般会計等財務書類、一般会計等財務書類に地方公営事業会計を加えた全体財務書類、全体財務書類に関連団体を加えた連結財務書類をあわせて作成しています。
ここでは、阿久比町全体の財務状況を表した全体財務書類の概要を掲載します。詳細および附属明細書等につきましては、別添Excelファイルをご覧ください。
なお、掲載金額は、百万円未満を四捨五入して表示しているため、合計と一致しない場合があります。

貸借対照表
基準日時点における地方公共団体の財政状態(資産・負債・純資産の残高および内訳)を表し、町が所有する財産(資産)と、その資産をどのような財源(負債・純資産)でまかなってきたかを対照表示した一覧表です。
資産の部 | 負債の部 | ||
---|---|---|---|
固定資産 | 64,448 | 固定負債 | 20,868 |
流動資産 | 3,486 | 流動負債 | 1,411 |
負債合計 | 22,279 | ||
純資産の部 | |||
純資産 | 45,655 | ||
資産合計 | 67,934 | 負債および純資産の合計 | 67,934 |
阿久比町の全体財務書類における資産合計は67,934百万円で、その内訳の多くは固定資産の64,448百万円(94.87%)で構成されています。
一方、負債総額22,279百万円のうち固定負債が20,868百万円と大部分を占めており、その内訳の多くは地方債の12,436百万円および退職手当引当金の1,476百万円です。

行政コスト計算書
会計期間中の地方公共団体の費用・収益の取引高を表し、1年間の行政サービスを提供する経費と、受益者負担である使用料や手数料などの収入を把握するものです。
科目名 | 金額 |
---|---|
経常費用 | 17,015 |
業務費用 | 6,793 |
移転費用 | 10,222 |
経常収益 | 1,080 |
純経常行政コスト | 15,934 |
臨時損失 | 17 |
臨時利益 | 3 |
純行政コスト | 15,948 |
コスト全体をみると、人件費や物件費といった直接的なコストである業務費用6,793百万円に比べ、補助金や社会保障給付といった住民サービスを提供することにより間接的にコストが発生する移転費用10,222百万円が大きくなっています。
一方、経常収益1,080百万円は主に、施設の使用料や、各種手続きの手数料などの収入です。

純資産変動計算書
純資産が、1年間でどのように増減したかを表したものです。
科目名 | 合計 |
---|---|
前年度末純資産残高 | 46,112 |
純行政コスト | △15,948 |
財源 | 15,360 |
本年度差額 | △589 |
資産評価差額 | △1 |
無償所管換等 | 40 |
その他 | 92 |
本年度純資産変動額 | △457 |
本年度末純資産残高 | 45,655 |
純資産の減少要素である純行政コストと増加要素である財源(税収や国県補助金)を比較しますと、減少要素である純行政コストの方が457百万円多く、将来世代への負担を増やすことになりました。

資金収支計算書
会計期間中の現金の受払を表し、どのような活動に資金が必要とされ、それをどのようにまかなったか1年間の現金の流れを表すものです。
科目名 | 金額 |
---|---|
業務活動収支 | 832 |
投資活動収支 | △1,849 |
財務活動収支 | 1,033 |
本年度資金収支額 | 16 |
前年度末資金残高 | 1,856 |
本年度末資金残高 | 1,872 |
本年度末歳計外現金残高 | 95 |
本年度末現金預金残高 | 1,967 |
資産形成を伴わない業務活動収支で余らせた資金を、公共施設整備などの投資活動に使い、更に余った資金で財務活動である負債の返済に充てることが、資金収支の望ましい流れです。
令和2年度阿久比町の基礎的財政収支については、業務活動収支の余り(832百万円)を大きく超える投資活動(1,849百万円)を行っており、不足する部分は財務活動収支のプラス(借入超過)でまかなう形となっています。そのため、基礎的財政収支(プライマリーバランス)は1,168百万円と大きくマイナスとなりました。
(基礎的財政収支(プライマリーバランス)=業務活動収支(支払利息支出を除く)+投資活動収支(基金積立および基金取崩を除く))

令和2年度の財政状況
令和2年度は、新型コロナウイルス感染症の影響が本格化し、財務書類数値に与える影響も大きいものとなっています。阿久比町の令和2年度財務書類から見える特徴は、投資活動としては、新給食センターが完成するなど、積極的な投資活動が行われました。住民一人あたりの資産額は大きめとなっており、将来世代の負担の割合自体は高いわけではないものの、住民一人あたりの負債額も大きくなっており、負担の総量はすでに大きくなっています。全国的に資産更新が課題となる中、公共施設の統廃合等バランスシートをスリム化し、将来の資産更新必要額を減らすことも検討する必要があります。また、「地方公共団体の財政の健全化に関する法律」に基づき公表している健全化判断比率を表す4つの指標(実質赤字比率、連結実質赤字比率、実質公債費比率、将来負担比率)について、いずれの指標も「早期健全化段階」を下回っています。
しかし、実質公債費比率や将来負担比率といった指標は、それぞれ公債費の増加や地方債の償還額等に充当可能な基金の年度末残高の減少といった影響により、前年度に比べ悪化しています。引き続き健全な財政運営に努め、将来世代へ負担を残すことがないよう、現有の資産を良好に維持し、末永く使うとともに、適切な管理に努めます。
指標名 | 本町の比率 | 早期健全化基準 | 財政再生基準 |
---|---|---|---|
実質赤字比率 | - | 14.36 | 20.00 |
連結実質赤字比率 | - | 19.36 | 30.00 |
実質公債費比率 | 3.8 | 25.0 | 35.0 |
将来負担比率 | 63.0 | 350.0 | - |