広報 あぐい
2010.7.15
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自然と人間の共生 ホタルを守ろう

〜ほたるサミットあぐい'10〜

 

「日本一のほたるの里」を目指す全国6市町の代表者が、6月25日阿久比町に集い、「ほたるサミットあぐい'10」を開催しました。今回のサミットは、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)のパートナーシップ事業でもあり、ホタル保護を通じて「自然と人間の共生を目指す」ことを、阿久比町から全国へ、そして全世界に向けて情報発信しました。

エスペランス丸山で開かれたサミットは、平成元年から参加市町の持ち回りで行われ、今回で22回目。阿久比町では7年ぶり3回目の開催となりました。また、このサミットは、今年10月に愛知・名古屋で開かれる、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)のパートナーシップ事業でもありました。

「ほたるサミット」は、ホタルの保護を通じて、自然環境を悠久に守る道を模索するため、「日本一のほたるの里」を目指す市町の代表者が一堂に会し、活力ある緑豊かなふるさとづくりを考える交流の場です。今回サミットに参加したのは、和歌山県紀の川市、岡山県真庭市、福岡県北九州市、山口県下関市、滋賀県米原市、そして阿久比町の6市町です。

開催地を代表して竹内町長は「小さな生き物と共生しなければ人間は滅んでしまう。『自然と人間の共生の大切さ』を、このサミットを通じて阿久比町から全国へ、さらには世界へ発信していきたい」とあいさつ。来賓祝辞では神田真秋愛知県知事が「サミット開催で、身近な自然を守っていこうとする全国市町の前向きな姿に感銘を受けます。COP10への後押しもしていただきました。ホタルがすめる環境づくりや活動を全国に広めてください」と述べました。

6市町が意見交換をする「ほたるフォーラム」では「自然と人間の共生ホタルを守ろう」をテーマに、それぞれの代表者がホタル保護の取り組み(こちらで紹介)などを報告しました。

古くから人間と共生してきたホタルは、環境の変化に敏感なため、自然環境のバロメーターとして貴重な役割を果たしています。ホタルの淡い光は、私たちに心の安らぎを与えてくれるだけでなく、その環境が安全であることまで教えてくれます。

今回の「ほたるサミットあぐい'10」では、生物多様性を保全するため、社会や人間のあり方を、今一度真剣に見直すことができました。次世代へ“ホタルの光”を引き継いでいくためにも、実り多きサミットとなりました。

ホタルの光は豊かな心を育む


ほたるフォーラムを行う参加市町の首長

ほたるフォーラムの中で阿久比町からは、平成18年に土壌汚染防止条例を施行して、生活環境保全を進めていることや、マスコットキャラクター「アグピー」が「ホタル飛びかう住みよい環境づくり」のPRで活躍していることなどを発表しました。アドバイザーの田中大和環境省情報システム企画官は「小さな命は、時間的にも空間的にもつながっている。ホタルの“光”のエネルギーは人間の豊かな心を育む」とフォーラムをまとめました。

 
発表を行う東部小環境委員

東部小児童がオープニングを飾る

〜ほたるサミットあぐい'10〜

 

生き物を大切にする気持ちと 自然を守る心を学びました


デュエットする
竹島さん(左)と新美さん(右)

サミットオープニングを、東部小学校の児童たちが飾りました。同校は、環境委員を中心にホタルの飼育活動を行い、全児童がホタルを通じて環境教育を実践しています。

4年生〜6年生の環境委員13人が、日ごろ取り組んでいるホタルの飼育活動について紹介しました。「生き物を大切にする気持ちと自然を守る心をホタルから学びました。これからもホタルとともに自然を大切にしていきます」と力強く発表すると、来場者から多くの拍手が起こりました。

東部小学校では、平成19年に児童や地域の保護者らと作った『ホタル愛唱歌』(全4曲)を歌い継いでいます。その中から『こころの光』を4年生の新美希実さんと竹島百合香さんがデュエットで、『ホタルのおまつり』を環境委員と4年生全員が合唱して会場の雰囲気を和ませ、サミットを盛り上げてくれました。

石原良純さん記念講演

〜ほたるサミットあぐい'10〜

 

サミットを記念して、俳優で気象予報士の石原良純さんが「空を見よう」と題し、講演を行いました。

家族やテレビ番組のエピソードなどを交えて話を進め、「かけがえのない地球を次世代に伝えるため、今何をすべきか考えるときです。空のないところはありません。1日に一度空を見上げてください」と約400人の来場者に呼び掛けました。



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