第201号 令和6年5月1日発行

 宮津地区の氏神様である「熱田社」は、日本武尊を御祭神とする神社です。日本武尊の東征に従った丸氏が奉祀し、天文20年(1551年)久松松平家の道定が坂部城の城主となると、武運祈願の御宮として尊崇そんすうされたと伝えられています。

 この熱田社には、奉納札から、第11代将軍徳川家斉の子女が無事産まれたことを祝って贈られ、幕府御番医師:小島昌流が拝領し、文化4年(1807)4月、熱田社に奉納されております。奉納品は、葵紋付左義長羽子板あおいもんつきさぎちょうはごいた(※1)、葵紋付えびら(※2)、破魔弓、破魔矢の品々で、学芸員の方から、これらは大変歴史的価値の高いものであることが推察されるとのことです。

 ただ近年、経年劣化もひどく、温度・湿度管理等より適切な場所で保管したい、もっと多くの方々にご覧頂けるようにしたいと、歴代氏子責任役員で協議の結果、町教育委員会からのご助言もいただき、名古屋城西の丸御蔵城宝館に寄贈することに致しました。

 幸いにも、昨年末から令和6年2月末まで開催された名古屋城西の丸御蔵城宝館の企画展「家康の謎 名古屋城本丸御殿の黒木書院」にて、この熱田社寄贈品が新春特別公開として展示され、阿久比町民の方々をはじめ広く多くの方々にご観覧頂く事が出来ました。

 お近くにお越しの際には、是非宮津熱田社へご参拝頂き、歴史を感じて頂けると幸いです。

(※1) 左義長羽子板:装飾用の羽子板で表は貴人たち、裏には正月飾りを燃やす新春の儀式「左義長」を描いたもの
(※2) 箙:矢を入れて肩や腰にかけ携帯する容器

 

編集後記

 令和6年元日の能登半島地震によりお亡くなりになられた方々、さらに被災された皆さまに心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。また被災者の救済とその復興支援のために尽力されている方々に、深く敬意を表します。阿久比町議会議員としても、互助会からささやかな義援金を送り、その日常を早く取り戻せるように応援しています。

 さて、この議会だよりは、より親しまれる情報誌に生まれ変わるよう、昨年から全編集委員が知恵を出し合っています。双方向の意見交換につながる新しいことを探して悪戦苦闘しながらも、読みやすくわかりやすい内容に変えようとしています。

 お手元に届きましたら、ご感想・ご意見を、お聞かせいただければ幸いです。

(鈴村 算久)

議会だより編集特別委員会
委員長/新美三喜雄          副委員長/山本 良輔
委  員/鈴村 算久   委  員/竹内 啓視
委  員/新美加寿奈   委  員/廣瀬  実

※午前10:00〜開催予定です。日程は変更になる場合があります。詳しくは阿久比町ホームページの議会事務局お知らせをご覧ください。