広報 あぐい
2008.07.01
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苗代句会作品集

 
調律師来て薫風の入れ替る 岡戸 隆明
梅雨寒く長き着取りの仮住まい 菅原ルリ子
十薬を吊るし干したり軒三寸 豊田 定男
閉じし井に小さき祠木下闇 北中 祥子
黒南風やぬくみまだある酒饅頭 新美 京子
十薬の草ともどもに刈られけり 浅利 和子
夫在らば帰り来る頃合歓咲けり 溝口スミ子
蝮出て騒ぎ立ちたる川浚え 都築 玲子
風薫る空を見上げて歯科の椅子 赤津 千城
十薬を干す里に見る遠伊吹 前田 泰男
薫風に吹かれてしばし髪を梳く 新美 弘子
子やぎ啼き親啼き返し風薫る 深谷  靖
十薬の白き残像暮れ泥む 新美八枝子
鼓笛隊横一線に風薫る 下内 信幸
青田中あいがも無邪気風薫る 井本 庄一
薫風や衣桁に掛けし形見分け 大棟 峯子
オカリナの合奏乗せて風薫る 安井まこと


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