卵から1年経って、やっとホタル(成虫)になりました。
6月24日、25日にホタル観察会を行いました。昨年より多くのホタルが光り、来場いただいた方に喜んでもらえました。
でも、このホタル(成虫)の命はわずか1週間か10日くらいです。この間に、オスとメスは、光で合図し合って結婚し、メスは産卵します。子孫(命)を残すには、あまりにも短い日数ですね。近年、激減しているヘイケボタルを後世に残すためにも、ぜひ「ホタルは見るだけで、捕らない」を守ってほしいものです。
養殖場では、少しでもホタルを増やすために、成虫を種ボタルとして産卵箱に入れます。メスは、産卵箱(ペットボトルでもできます)に敷いたミズゴケに卵を産みます。卵は20日余の後、小さな幼虫となって生まれ(ふ化し)、自分で水の中へ入っていきます。生まれたばかりの幼虫は、1〜2ミリの小さなものですが、数日後には餌の巻貝を探して歩き回ります。
これから長い幼虫生活が始まるのです。ヘイケボタルは4回脱皮して成長します。4回の脱皮を終えて5齢(終齢)に成長できた幼虫は、寒い冬を越して、上陸の初夏を迎えることができます。さあ、幼虫たちよ、元気に成長しておくれ。(完) |