広報 あぐい
2007.06.15
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あぐいぶらり旅 〜阿久比の道を行く(県道南粕谷半田線)〜

シリーズ 阿久比を歩く 54

 



水田で水浴びをするシラサギ?



八ヶ谷配水場から見た眺め


今回は県道南粕谷半田線(464号線)のぶらり旅に出掛けた。常滑市と阿久比町の境から東へ向かう。

スタートした場所近くの小高い場所に、阿久比町南部地域の生活水を配水する「八ヶ谷(はちがたに)配水場」がある。

少し道を外れて配水場に足を運ぶ。フェンスに囲まれた中に配水場がある。生活を支えるための水の重要な地点。この場所から東の方角には三河の山を眺めることができる。少しかすんでいるのが残念。知多半島道路も見える。渋滞もなく車はスムーズに流れている。

目を開けているのがまぶしいほどの初夏の日差し。友人と2人で手を広げて大きく深呼吸。「においますね」友人が言う。「僕じゃないぞ」。「いや、そのにおいとはちがいますね」。配水場を後にする。

464号線に戻る途中は田や畑が広がる。水田でシラサギ?が水浴びをしている。実に気持ちよさそう。

「さっきのはこれですよ」友人が畑を指差す。畑には泥が付いたタマネギが何列にも並ぶ。においの正体は今が旬の新タマネギ。「タマネギを食べると血液がサラサラになるらしいですよ。テレビの実験でやってました」。「テレビの実験?それ怪しい話だなあ。だけどこの季節のタマネギは甘くておいしいから健康のために食べるよ」。なぜか最近、健康の話ばかりになってしまう。

矢高橋の上から前田川を見た。ヘビが川を泳いでいる。冷めた目で、舌を出しながらこちらを見ている。まるで薄ら笑いを浮かべている表情に見え、ヘビが苦手な私は、全身に鳥肌が立つ。隣で友人は「マムシですかね。コブラだったらマングースと戦わせてみたいなあ」と人の気も知らないで、笑っていた。

観音寺へと続く細い道から出てくるおばあさん2人に出会う。県道を歩いている事情を話す。「この道も、今みたいにたくさんの車が通らなくて、広い道に感じたねぇ。車という便利なものがあるけど、昔の方が堂々と道の真ん中を歩けたから良かったかなぁ」と目を細めながら私たちに話してくれた。角前田の交差点まで一緒に歩いた。



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