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2015.09.15


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幼・保・小・中 一貫教育プロジェクト

〜全国へ発信(193)〜

幼保小中一貫教育プロジェクトの10年

阿久比町が幼保小中一貫教育プロジェクトに取り組んで10年。前回までに紹介してきたように、昨年度も多くの取り組みが行われてきました。

11年目を迎えた今、阿久比町の目指す一貫教育とは何か、どうして始まったのか、何を目的として、何をしているのかなど、ここで振り返ってみたいと思います。そして、皆さん一人一人と阿久比の未来を担う子どもたちをどう育て、どうかかわっていくか。もう一度、考えていきたいと思います。

幼保小中一貫教育プロジェクト立ち上げへの思い

プロジェクトを全国に向けて発信したときの紀要、「2010プロジェクト in 阿久比」には次のように書かれています。

〈正直者、一生懸命努力する子どもが活きる学校にしたい〉

どの学校、学級にも、授業についていけないにもかかわらず、黙って席に座り、まじめに授業に臨んでいる子どもがいます。この子どもは、これまでのどこかでつまずき、それでもまじめに一生懸命努力を続け、今日まで至っているのです。中学生になってから、これまでの積み残しを取り戻そうといくらがんばっても、なかなか成果は見られません。

阿久比町では、このような正直に一生懸命努力しているにもかかわらず報われない子どもに、真正面からかかわっていきたいと考え、幼保小中一貫教育を立ち上げることとしました。

このように、まじめにこつこつと努力することのできる多くの子どもと向き合い、大切に育てることをねらいとして、阿久比町幼保小中一貫教育プロジェクトはスタートしました。しかし、このプロジェクトは、決して幼稚園・保育園、小中学校の教職員だけで推進できるものではありません。

「2010プロジェクトin 阿久比」には、こうも書かれています。

阿久比町幼保小中一貫教育がめざす生徒像は、子どもにとってのゴールではありません。むしろ人生という航海の中で、荒海にこぎ出すスタートとなります。

子どもが生涯にわたって学び続けられるように積極的に支援していくのが、幼保小中一貫教育であると考えます。幼稚園・保育園、小学校、中学校という縦糸と、園・学校、家庭・地域、行政という横糸がしっかり組み合わさって、生涯学習の基礎・基本を育む子どもの時期を育てていくのです。そして、子どもの未来、阿久比の未来が、素敵に織り上げられていくのです。

現在、子どもを取り巻く社会・環境は目まぐるしい変化を見せています。このような今だからこそ、園・学校、家庭・地域、行政など全ての大人が指導者となり、阿久比町全体を学舎まなびやとして、子どもと向き合うことの大切さを、いま一度確認していきたいと思います。