広報あぐい

2012.01.01


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新年のごあいさつ

阿久比町議会議長 勝山 制

明けましておめでとうございます。平成24年の輝かしい新春を迎え、謹んで皆さまのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

昨年、春の足音がようやく聞こえ始めた3月11日に、誰もが経験したことのないような大きな揺れが東北地方を襲いました。マグニチュード9の大地震と想定外とも形容された巨大津波が、東北地方の沿岸部を中心に壊滅的な被害をもたらし、福島県の原子力発電所をも飲み込みました。その後の惨状は、連日報道されており、私が申すまでもありません。あまりに大きい被害から、この東日本大震災は戦後最大の災害といわれております。

この度の震災で被災された皆さまに謹んでお見舞いを申し上げる次第であります。

また、日本経済は、戦後最高値の円高に伴い輸出産業が特に大きな打撃を受け、ここ数年来の不況が益々深刻さを露呈しており、若者の就職難、生活困窮者の増大など、まさに日本は戦後最大の苦難な時であります。

しかし、東日本大震災での被災地への援助を「絆」を合い言葉に一致団結し、不安で過酷な生活を余儀なくされている方々に、物心両面から多くの人が支援を続けております。国民が日本人の名誉と誇りにかけて、日本復興のため大きな輪につながった感があります。

私は、昨年8月に、被災された方々に少しでもお役に立てればという思いで、被災地へ足を運び、ボランティアの方々と一緒に汗を流してきました。

テレビや新聞の報道で、被災地の現状はある程度は理解しておりましたが、現地の惨状を目の当たりにすると、思わず絶句したものです。

3月11日の午後2時46分までは、街には人があふれ、職場ではいつも通りに人は働き、学校では子どもたちの明るい笑い声が飛び交っていたはずです。それが、あの途方もなく大きな地震と誰も経験したことのない大きな津波で、街が、家が、学校が、会社が一瞬でその姿を亡くしたのです。

また、多くの尊い命も奪われました。被災された方々の気持ちを思いやると、かける言葉すら見あたりません。私もボランティアの方たちも、ただひたすら、がれきの処理にあたるしかありませんでした。

東北地方の方は、とても我慢強いといわれています。私が現地で出会った方々も努めて明るく接してくれましたが、日常の暮らしを突然奪われた苦しさは、経験した人しか理解できるはずがありません。「頑張って」という言葉すらむなしく感じたものです。

一日でも早い復旧を心よりお祈りいたします。

さて、国においても、たくさんの難題を抱えており、先行きは全く混沌としております。解決すべき問題を先送りすることなく、しっかりとした日本丸の舵取りを願うものです。

地方においても、社会経済環境の急激な変化や住民ニーズが多様化し、大変困難な時代に直面しております。阿久比町は財政状況が非常に厳しい中ではありますが、住民に一番身近な行政として地方分権時代にふさわしい自治体として、住民にきめ細やかなサービスを展開していかねばなりません。

町議会といたしましても時代を見据えた情勢分析に心がけ、町民の皆さまの視点に立った行政を目指し、町と切磋琢磨し、町民本意の町政運営に努力する所存であります。

阿久比町は、みどり豊かな住環境、そして優れた利便性を併せ持つ町に発展してきました。今後もみどり豊かな自然環境と調和した開発等を推進する、「阿久比らしさ」を前面に誰もが住みたくなる快適なまちづくりを目指さなければなりません。

昨年は、まさに苦難な一年でございました。しかし、ゼロからの出発とポジティブに捉え、復興を実現させましょう。

最後に、町民の皆さまにとりまして、すばらしい年になりますようお祈り申し上げまして新年のあいさつといたします。