広報あぐい

2011.06.15


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狂俳英比会

五月の巻

折タイコ 立て直し未だにならず五月場所 竹内 邦彦
折タイコ 立茶する憩いの庭も木の芽張る 長谷川端一
端午 未来を託す子を祝う 加藤 荘吉
端午 名人り兜が凛と座す 山内 和子
恋の季節 万物すべて活気付く 大橋 龍男
恋の季節 出かける娘見違える 南 比左子
恋の季節 雀もつれて落ちてくる 竹内真一郎
追求 総理総理と攻め立てる 前野 定三
追求 原発事故はなぜ起きた 北村久美子
爪ニつ 偽ブランドに騙される 竹内良太郎
爪ニつ DNAは嘘つかぬ 住ノ江雅子
逃げないで 責任取れと袖握る 大村 浩嗣

阿久比町短歌の会

落日を待ちて上りし砂の丘 昼の火照りが足裏に沁む 岡本 育与
春模様描き静かに朽ちてゆく一期一会の花筏見ゆ 加藤かずみ
茨城より帰省の孫の痩せし頬妻はいそいそ牛井作りぬ 山口  J
一本の桜の大樹ありし丘訪ねては眺めし青春の時 渡辺百合子
太陽の匂い秘めたる紫陽花の若芽の育ち日毎にのびる 竹内 久恵
野の花を数えつつ行く散歩路一きわ目立つたんぽぽの絮 山本きさ子
尾張野の大きかひなに抱かれて一笑一若一怒一老 長坂吉余子
風評はいろんな事を運びくる時には心が折れそうになる 橋立 智子
権利から義務となりたる一票も市川房枝を偲べば重き 奥田 貞子
震災の影響受けし人思ふ安らかな暮しに早く戻るを 佐野 雄造
木蓮の散りゆく傍開き初む花みずきの華空に煌めく 桃井 昌子
鷺の音に重なりて時鳥世はことも無く夏は来にけり 三留  享