これからブドウやモモ、リンゴやカキなど果物がおいしい季節になります。果物には、たくさんの栄養素(ビタミン類や食物繊維、カリウムなど)が含まれていますので、しっかり食べていただきたい食品の一つです。
国は果物を1日あたり150g〜200g以上摂るとよいとしていますが、目標摂取量に達していないのが現状です。(グラフ 世代別に見た1人1日あたりの果物摂取量)
旬のおいしい果物を食べ、元気に残暑厳しい毎日を乗り切りましょう。
◎果物に含まれる主な栄養と働き
- ≪ビタミンC≫
- 病気に対する抵抗力を高め、ストレスを和らげます。また、しみやそばかすを予防します。かんきつ類、カキ、キウイフルーツ、イチゴなどに多く含まれます。
- ≪ビタミンA≫
- 目の機能を正常に保ち、粘膜や皮膚を強くします。マンゴー、アンズなどに多く含まれます。
- ≪ビタミンB群≫
- 糖質、脂質、タンパク質の代謝を促します。不足すると疲れやすくなります。かんきつ類、カキ、イチゴ、バナナ、キウイフルーツなどに多く含まれます。
- ≪ビタミンE≫
- 老化を防ぐ抗酸化作用があります。また、善玉コレステロールを増やし、動脈硬化を予防します。キウイフルーツ、ブルーベリーなどに多く含まれます。
- ≪食物繊維≫
- 腸内の環境を整えたり、コレステロールの上昇を防いだりします。キウイフルーツ、リンゴ、キンカン、ブルーベリー、イチジクなどに多く含まれます。
- ≪カリウム≫
- ナトリウムの排せつを促し、血圧を正常に保つ働きがあります。キウイフルーツ、バナナ、メロン、サクランボなどに多く含まれます。
- ≪有機酸(リンゴ酸、クエン酸など)≫
- 鉄の吸収を高め、貧血を予防します。なかでもクエン酸は疲労の原因となる乳酸を減らします。かんきつ類、ブドウ、リンゴなどに多く含まれます。
- ≪糖分≫
- 主にブドウ糖、果糖、ショ糖の3種類の糖分が含まれます。ブドウ糖、果糖はすぐにエネルギーに変わるため、素早く疲労を回復することができます。また、脳はブドウ糖のみをエネルギーにするため、脳を効率よく働かせる効果もあります。ブドウ、カキ、メロン、リンゴ、モモなどに多く含まれます。
果物の種類によって含まれる栄養素の種類や量は差がありますので、いろいろな種類の果物を食べましょう。
果物は菓子類に比べ脂肪分がほとんど含まれていないため、太りにくい食品と言えます。しかし、糖分を多く含むため、取り過ぎれば肥満の原因になります。朝食時やおやつなど昼間に食べ、夕食後は食べないなど、摂取する時間帯などにも気を付けましょう。 |