広報 あぐい
2010.01.01
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新年のごあいさつ

阿久比町議会議長 竹内 貞和

 

あけましておめでとうございます。

平成22年の輝かしい新春を迎え、謹んで皆さまのご健康とご多幸をお祈り申し上げます。

さて、昨年を振り返りますと、8月の国政選挙において、歴史的な民主党への政権交代が行われ、また、円高デフレで日本経済も苦しむ中、新型インフルエンザが流行するなど日常生活に国民が不安を抱いた年でありました。

地方においても、社会経済環境の急激な変化や住民ニーズが多様化し、大変困難な時代に直面しております。

このように財政状況も非常に厳しい中ではありますが、住民に一番身近な行政として地方分権時代にふさわしい自治体として的確な対応を図っていかねばなりません。そのため、市町村は今後、行政を経営するという視点に立ち、行政運営の仕組みそのものを変える構造改革が必要です。行政評価システムや目標管理システムなど本町も一部導入していますが、民間における経営理念、より良い手法など民間の活力を可能な限り導入し、「人・物・金・情報」などの限られた経営資源を活用し、住民の満足度の高い行政運営を行うシステムを作り上げていくことが重要だと考えます。

教育を取り巻く環境も少子高齢化や、核家族化などの進展で大きく変化し続けております。こうした中、子どもたちは、将来に対する夢や希望を抱き、目標に向かって自らの人生を切り開くために、「知・徳・体」を基盤に豊かな人間性を育むことが大切です。家庭のみならず、地域ぐるみで子どもを育てる教育環境が必要でないかと考えます。

防災については、東海・東南海地震に備えることはもちろん、あらゆる災害や事件、事故から住民の皆さまの生命と財産を守るため、防災、防犯体制を確立するとともに、交通安全対策にも留意しなくてはなりません。

また、住民のライフスタイルの多様化などの社会的状況の変化や地域の特性にも対応しながら「みんなが安心して暮らせる安全なまち」の実現のため努力しなくてはなりません。現在、地球規模での温暖化対策や環境保護の取り組みが重要なテーマであります。今年の10月には、名古屋市で生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)が開催され、愛知県から全世界へタイムリーな環境対策の情報発信が行われます。阿久比町も「ホタル飛びかう豊かな自然のまち」として、自然環境の保全に努めるため、環境への負荷の少ない資源循環型社会への転換を図りつつ、阿久比町の景観に配慮した魅力的な市街地の形成を画し、将来のまちのイメージ「水と緑豊かな美しい町」を実現するため、「うるおい、かいてき」をキーワードに環境分野と都市計画分野が連携、協力しながら、諸施策を展開しなくてはなりません。

どんなに生活が便利になっても、心を豊かにしてくれる自然の大切さを実感できなくてはなりません。かのノーベル化学賞を受賞した下村脩教授は、オワンクラゲなどの研究を通して緑色蛍光タンパク質の発見という画期的な業績を挙げられました。下村教授の言葉に「自然を見て、自然を学べ」というものがあります。自然は、私たちに多くのことを教えてくれます。そして、この美しい自然を未来へと引き継いでいくため私たちすべてが、英知を結集しなくてはなりません。

最後に、町民の皆さまにとりまして、すばらしい年になりますようお祈り申し上げまして新年のごあいさつといたします。



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