植村は、現在の植大の一部です。大古根村の所有地が入り込んでいるため、西部はかなり細長い地形になっています。南を一望すると矢勝川をはさんで岩滑村が広がっています。
民家は、東北部の丘陵地帯に集中しています。田は、矢勝川沿いに広がっています。西部の丘陵地帯は、大部分が山林です。
村には、紺屋や綿屋などが2、3軒ありました。紺屋とは、染物業のことです。また、瓦屋が1軒あり、信州の辺りまで稼ぎに出ていました。農閑期には、黒鍬稼ぎに40人ほど出ていました。
大古根村は、現在の植大の一部です。村の三方は川に囲まれています。東には英比川が、南には矢勝川が、北には前川(前田川)が流れています。東西に細長い村ですが、途中、植村がこの村に入り込んでいるため、東と西に隔てられています。東側には、民家や本田が、西側には山林や新田畑が多くあります。
英比川沿いの田は低地のため、農民は排水に苦労しました。大雨が降ると、しばしば水害に見舞われました。
農閑期には、黒鍬稼ぎに10人から20人ほど出掛けました。瓦職人が1人いて、信州の辺りまで出向いていました。
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「英比谷十六カ村のはなし」は、今回で終了です。この連載がきっかけとなり、住んでいる地域の歴史について関心を持っていただけたでしょうか。 |