広報 あぐい
2009.12.01
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阿久比町短歌の会

 
魂を奪わるるほど明るくてカーテン越し見る十三夜の月 岡本 育与
息子は親のハードル越えて育ち行け我もハードル少しづつ上げたり 木村 久世
焼夷弾って何と問いくるこの子等に説明はしない見せたくもない 山本きさ子
踊り好きの友の形見の帯結び盆の踊りの輪の中にいる 橋立 智子
近頃は予測のできぬこと多く季節はづれのインフルエンザ 山崎 淳子
やれ嬉し今年も出来た梅漬を孫に曾孫に残す大曾母の味 大村寿美子
今日もまた穏しくあれと念じつつ先づは見上ぐる朝朝の空 長坂吉余子
一人住む友慰めむと電話する出かけるからとあっさり切らる 桃井 昌子
現世うつしよを共に行きゆく生命なり秋告ぐ虫の音愛しみて聞く 田中 太平
草を燃す煙のにおう県道を車の窓開け秋を吸い込む 勝  曉子
朝晩に秋がきたると今朝のラジオ花火も見ずに夏は終りぬ 奥田 貞子
よどみたる池のボウフラ眺めつつ清流願う「民主」の政治よ 山口  昇


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