瑞宝双光章 石黒敬二さん(73歳)
「家族や友人、お世話になった皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。ありがとうございました」と受章を喜ぶ石黒さん。
昭和33年4月民間会社へ就職したものの、感じるところがあって、その年の10月愛知県警察に入り、平成6年12月瀬戸警察署長を最後に、退職するまでの36年2カ月間警察業務に就き、愛知県民のために尽力されました。
昭和34年最初に赴任した東署で、警察官の“責任の重さ”を学んだと言います。「伊勢湾台風後の災害警備は連日連夜本当に大変でした。自然災害の恐ろしさ、命の尊さを目で見て肌で感じました。警察学校で机を並べた同期生がある事件に巻き込まれて、被害者の女性をかばおうとして殉職するという悲しい経験もしました。長い間、仕事を続けることができた原点はそこからだったと思います」と振り返ります。
石黒さんは毎週日曜日に、気の合った仲間たちでつくったサークル「中国語同好会」で活動をしています。公民館で仲間と一緒に中国語の勉強をするのが今一番の楽しみ。
「微力ですが、私を支えてくれた皆さんに少しでも何か恩返しができればと思っています」。石黒さんの言葉から“人のために尽くす仕事”は、これからも続きそうな気持ちが伝わってきました。 |