広報 あぐい
2007.04.15
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阿久比町短歌の会

 
菩提寺へメールを送れど返事来ぬあの世はやはり遠きが宜し 岡本 育与
物の無き戦時を偲び豊作の「キャベツ」を捨てる時代を(かな)しむ 山口  昇
都市に住む婿の実家に野菜送るも礼の電話に料金案ず 山崎 淳子
もくもくと集団下校する児らは道草といふ言葉を知らず 山本きさ子
新たまの年に集いしはらからと昔を語り母を語りぬ 渡辺百合子
すっきりと晴れたる師走の月曜日笑顔で児らはバスに乗りゆく 奥田 貞子
国敗れ六十二年経ちし今年 年賀くれし戦友一人となりぬ 佐野 雄造
西空をおおえる雲のカーテンは夕日透かせてクリスタル模様 勝  暁子
暮れなずむ池面の隅に鷺一羽佇む見えて年の瀬迫る 竹内 清己
個展にて「九十の母」とかかげあり嫁の(えが)きて吾の(えま)えり 大村寿美子
晩秋に取り残されしピーマン達やけ酒のみしか真っ赤になりぬ 加藤かずみ
帰省して古いアルバム紐解けば我に似し母そこに居りたり 木村 久世


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