広報 あぐい
2007.02.01
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阿久比町短歌の会

 
底にまで引き込まれそうな青さなり気温零下の今朝の摩周湖 講師 岡本 育与
唐突に義理かきし事よみがえり責め負う心の静もりを待つ 勝  暁子
焼きすぎし鯛の眼の下食へと言う妻と夕餉の卓に向き合ふ 竹内 清己
争はず美しき日本を双肩に(にな)いて立てる若き宰相 大村寿美子
解けがたき人の心根言動のわからぬままに我(もだ)すなり 加藤かずみ
新米を炊いてみたけど気付かれず質より量の家族と知れり 木村 久世
急ぎ来て取りし受話器はツーツーとひと足おそく心に残る 竹内 久恵
いとしきは大和撫子といふ言葉面影()ちて今恋ふるかな 田中 太平
空も海も茜に染めて日が沈む一瞬かがよふ夕映えの海 長坂吉余子
米作り休んだ一年楽あらず来年やれるか今から不安 新美 功子
背に負える孫のぬくもり感じつつ(とお)き昔の子育て思う 橋立 智子
待ちわびし白菊の花咲き初めて母の墓前に初咲き供ふ 桃井 昌子


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