広報 あぐい
2007.01.01
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新年のごあいさつ

阿久比町議会議長 井本 三紀夫

 

萬家太平の春

明けましておめでとうございます。

輝かしい新春を迎えるにあたり、町民皆々様のご多幸とご健勝を心よりお祈り申し上げます。

日ごろより町政にお寄せいただきましたご指導とご協力に深く感謝を申し上げます。

振り返って、全国各地では集中豪雨、台風、竜巻といった災害に相次いで見舞われ、役場玄関に義捐金箱が跡絶えることがないほどでした。

幸いにも知多半島5市5町での、農業共済の被害総額は水稲・果樹を合わせて約27万円と過去最低を記録、平穏な1年を素直に感謝し、喜びたいと思います。

ただ、11月に入って高齢者2人2件の交通死亡事故が発生したことは誠に残念の極みであり、交通安全の取り組みに更なる意を注ぐ必要を痛感いたしました。

町内の犯罪発生件数は活発な地域の自主パトロールのご協力で減少傾向にはありますがまだまだ安心できません。

全員参加で「安全・安心な町」づくりを進めましょう。

新たに迎えたこの1年、いまだ行政の課題は多く、その解決に獅子奮迅の努力が求められています。

課題の1つ目は議会改革。

昨年、地方分権に備え、議会改革特別委員会から示された骨格の実践に入り、議長公用車の廃止、議員定数の削減、一般質問の一問一答方式化による議論の活性化などを進めてきましたが、経費削減という意味では自ずと限界があり、財政的に多くの寄与は望めません。

むしろ、諫争に値する政策立案、行政効果の評価、検証といった議会、議員の果たすべき役割についての意識改革に努めてまいります。

課題の2つ目は防災。

従前より宿命的な課題として取り組んできた大雨、台風への備えに加え、地震防災の取り組みも急がなければなりません。

いつ起きてもおかしくない東海地震、今後30年以内に発生する確率が60%程度といわれる東南海、南海地震など「巨大地震」に対する備えは一朝一夕でなし得るものではありませんが、起きないことを祈りつつ、着々と対策してまいります。

その意から今年の年頭の言葉を「有備無憂」としました。

課題の3つ目は教育。

昨年から取り組んできた幼・保・小・中一貫教育プログラムの実践に入り、11月には第2次の報告会が開催され、各地から注目を集めていますが、即、効果が具現化するものでもありません。

学校、家庭、地域、社会、行政が連携してより高い成果を求めてまいります。

児童、生徒のいじめによる自殺や児童虐待のニュースが連日のように報道されています。

幸いにも本町ではかかる事件の報告には接していませんが、無いという観点ではなく、ある、起こるという視点で総点検し、気配の段階での対応措置こそ重要です。

課題の4つ目は格差と福祉。

国の改革や規制緩和が競争を加速し、不況から好況へと転換はしたものの格差という社会現象をもたらし始めました。

格差を負の一面として受け止め、是正補完する行政によって福祉サービスが後退しないよう努めます。

課題の5つ目は財政基盤。

国の財政も厳しく、多くを国に求める道は細くなりつつあります。自主的に財源確保の道を切り拓いて行く覚悟が必要です。

幸い愛知県域は物づくりの基地として活況を呈しています。本町においても空港開港以来、町内企業はデンソーをはじめ鶴弥、河村工機製作所などが増設、増築が進められておりますし、物流基地、住宅の進出も見られ上昇傾向にあります。

さらに線(道路)の整備、面(土地基盤)の整備を進めることによって自立した街づくりを目指します。

残された任期はわずかとなりましたが後顧の憂いなきよう、2期目の竹内町政と共に全身全霊で課題に取り組んでまいりますことをお約束して、年頭のごあいさつといたします。



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