広報あぐい

2012.10.01


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阿久比町短歌の会

エルニーニョ、ラニーニャなどとう片仮名の得体の知れぬ猛暑に惑う 岡本 育与
一杯のビールに頬染む夕餉時話題の端のギャグに賑わう 大村寿美子
出征の父に代りて母と子で田畑を守り無事帰り待つ 桃井 昌子
暑いとて陽をさけ涼をとり居れどひまわりの花陽に向きて咲く 山本きさ子
体操の演技見詰めしたらちねの母に投げ掛く勝利のブーケ 竹内 清己
暑き日の暮れて吹き来る涼風の心地のよさにしばしたたずむ 渡辺百合子
オリンピックの金に輝く「内村」の宙舞う演技を惚れ惚れ見つめぬ 山口  J
熱帯夜とオリンピックが重なりて眠れぬ夜でバテぎみな我 橋立 智子
アスリートの熱き戦いほとばしるメダルは辛い涙の勲章 木村 久世
潮風に旭日の旗ひるがへり若き士官の爽やかな貌 三留  享
平穏な日々にも起きる行き違い人の心を知るむずかしさ 山崎 淳子
夕ぐれに長き影引く花かつみ夕焼けを背にし友の去りゆく 勝  曉子
買ひかへし掃除機吸い込め世の中の悪も不幸も全部吸ひとれ 長坂吉余子
逃げる児を追って頭に夏帽子熱中症を気にする母は 竹内 久恵
泣きたいほど日本人になりたかった孫正義なり蝉しぐれふる 奥田 貞子
猛暑日に他人ひと事のように枝を張る夾竹桃のしたたかな赤 加藤かずみ
国敗れ翌年四月熱田の宮を拝めば桜の花びら舞ひぬ 佐野 雄造