広報あぐい

2014.02.15


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阿久比町短歌の会

夢の中を行くがごとくに高千穂の山野歩めり霜月二日 岡本 育与
冬陽あび胸で水面を押しゆきて波紋整う鴨の群 加藤かずみ
街路樹の銀杏の葉っぱが凩に吹かれて舞うは冬の訪れ 橋立 智子
あな嬉し文化祭での表彰式嫁の名ありて吾も嬉し 大村寿美子
タされば軒端のつる草はらいたし夏の暑さをささえし物を 山本きさ子
木もれ日のやさしくゆれる里山の紅葉映えて秋深み行く 竹内 久恵
図らずも百歳の誕生祝う婆さんと同じホームにゐるは嬉しき 佐野 雄造
かるた取りの読み手となりてくれし母の声懐かしく耳に残れり 渡邊百合子
津波にて大惨事受けし島知り島国日本の明日を案ずる 山ロ  J
「祖国より何をもらうや」「祖国くにのため何をしうるや」」胸熱くせし十八歳の心 三留  享

 


阿久比川柳会句会作品

課題「冬服」「振り返る」
着膨れを小春日和が咎めてる 小五味
振り返る 原発やはり反対だ 柚 子
新調のコート 先行探してる みつば
古き友 返送したい喪のはがき 松 衛
動物愛護 でも襟巻きは狐の毛 風 露
古希過ぎて今まで何をしてきたか 砂 絵
着膨れて自分サイズに生きている 早那恵
振り返る 心中の塵飛ばしたい 正 江
冬服の中身凍て付く秘密保護 寿美子
そして過去虹をつかんだ駅がある 君 江
着ぶくれと言いはる母の冬太り 美揮子
男には消したい過去のニつ三つ 穂多留
案山子にも冬服ひとつ誂えよ ますみ
傘寿過ぎ振り向き見れば里は無し 利 夫
寒風にヒートテックでラッピング 螢 子
過去は過去 いつも前向き靴をはく 滋 矩