広報あぐい

2013.08.01


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後世に残したい 阿久比のホタル

〜 ホタル特集 〜


ふれあいの森「ほたる観察会」



東部小学校「ホタル成虫観察会」



ほたるポスター作品展の来場者とアグピー

今年生誕100年を迎えた新美南吉の童話「木の祭り」では、木に咲いた白い花の一つ一つにホタルが止まり、ホタルの光で初夏の一夜を祭のように過ごす様子が幻想的に美しく描かれています。この話に限らず、ホタルは古くから物語や歌、童話に登場し、私たちの暮らしにとてもなじみの深い生き物です。淡い光で多くの人の心を癒し、魅了してきました。

人々に愛されてきたホタルも、生活が便利になるにつれて、幻想的な光を見ることができる場所は減ってしまいました。ホタルが生息するにはきれいな水環境が不可欠です。豊かな自然環境に生息するホタルは「環境のバロメーター」といえます。

阿久比町では昭和58年から「ホタル飛びかう住みよい環境づくり」を目指し、町内に生息しているヘイケボタルの発生状況や生態などの調査研究を行っています。今年もヘイケボタルの生息分布調査を6月の下旬から小中学生をはじめ多くの皆さんの協力を得て行いました。(調査の結果に基づく分布図を次ページに掲載しています。)

6月21日と22日には、ふれあいの森ホタル養殖場を夜間開放して「ほたる観察会」を開きました。2日間で約2,100人が来場し、訪れた皆さんは専門員の説明を聞くとともに、淡い光で美しく乱舞するホタルに見入っていました。また、6月25日に東部小学校で行われた「ホタル成虫観察会」には、約800人の来場者があり、こちらでもホタルの美しく幻想的な光を見ることができました。

さらに、ふれあいの森体育室では6月8日から23日まで「ほたるポスター作品展」を開催しました。ホタル保護を啓発するポスターを小中学校の児童・生徒から募集し、選ばれた優秀作品117点を展示しました。(こちらのページでは最優秀作品1点と優秀作品10点を紹介しています。)

人々の心を癒してくれるホタルの光を絶やさないためには、普段からの行動が大切です。例えとしては、ゴミを拾う、ゴミのポイ捨てをしない、川を汚さないなどが挙げられます。一つ一つは小さなことですが、一人一人が続けていけばホタルを守り、自然環境を守ることにつながります。

これからも、町全体で保護活動に取り組み、幻想的なホタルの光を後世に残すことができるように努めていきます。