広報あぐい

2013.08.01


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阿久比町短歌の会

おぼろ月見つつ令宵も想いおりわがれしときわれ逝かんとき 岡本 育与
畑へ行き畝作りしてさつま芋蔓さしおえて小雨降りくる 桃井 昌子
白金しろがねの雫の玉を宿らせて庭木にやわく春の雨降る 竹内 久恵
ようやくに吾が狭庭辺も色ずきて曾孫のままごと色彩豊か 大村寿美子
一面に広ごる青空初夏の風生くるを祝す神の恵みか 佐野 雄造
初めての発表会にピアノ弾く見守るじじばば緊張で手に汗かく 橋立 智子
早苗ふく風はやわらか道祖神ほほを寄せ合いまあるく笑顔 加藤かずみ
年を経しこの裁台のへらの跡喜怒哀楽の吾が生を知る 山本きさ子
姉逝きて寂しくあれど身近にていつも見守りくるる気のする 渡邊百合子
その国のくがも海も生命をも守れぬ法を守りて七十年 三留  享
八十路我れそっと遺影を選びおり最后は妻の心の儘に 山口  J

狂俳英比会

六月の巻
折ケムシ 渓谷へ向かう小道に清水わく 住ノ江雅子
夏至 短い影を踏んで立つ 竹内真一郎
夏至 顎上げて太陽眺む 前野 定三
賢婦人 立ち居振る舞い隙がない 鈴木 和恵
賢婦人 いつも笑顔で支えおる 南 比左子
原発 建前と現実揺れる 竹内良太郎
原発 人が生み人を害する 大村 浩嗣
結婚記念日 連れ添う歳月矢の如し 長谷川瑞一
結婚記念日 想いおこせばなつかしい 大橋 龍男
原生林 巨樹悠久の時刻む 竹内 邦彦
けしからん 走る車がゴミ投げる 北村久美子
けしからん 公金を私欲に使う 桜井 龍夫
携帯電話 老若男女みんな持つ 山内 和子
捲土重来 敗戦の弁しめくくる 加藤 荘吉
毛虫 嫌われ者が美に化ける 稲葉 景久