★阿久比町短歌の会

雨風もこの世の闇も呑みこみて街角まぶしく光るコンビニ	岡本　育与
阿久比野の沃野を照らす初日影　刈田の中に白さぎ歩む	竹内　久恵
みどり児の初参りする宮の杜（もり）神のみ声か樹々のさやぎは	長坂吉余子
落ち葉焚きし煙の匂いなつかしく枯れ葉掃きよせ袋につめる	山本きさ子
冷え込みの厳しき朝の浮寝鳥霜の降りたる草に寄る見ゆ	竹内　清己
先生が「君が代」唄はぬ記事見つつ自由主義なる行く末案ず	山口　　曻
家近く草焼く土手のツクシンボウ茎長くして春も闌たり	勝　　曉子
何気なき言葉なれども真心に胸を打たれて心に刻む	佐野　雄造
恵方巻きを夫と二人で食べながら北北西向き健康祈願	橋立　智子
良きことも禍きも己が心ぞと思えどうれし籤の大吉	三留　　享
牡蠣フライ好きな姉なり夕食に揚げつつ偲ぶ姉の面影	渡辺百合子
山茶花の花びら散りて枯草の面（おもて）に紅の鮮やかに見ゆ	桃井　昌子

広報あぐい