★阿久比町短歌の会

雨も旅晴も旅なり人生の縮図のように今日も暮れゆく	岡本　育与
日本で勤務を終えたブルートレインマレーシアの地で夢乗せ走る	橋立　智子
待ちわびしブルーラインでアピタへの小さな旅す秋のひと日を	長坂吉余子
雨止みて清しき墓所に香を焚く亡き人憶う今日は命日	竹内　久恵
秋なかば敬老会も終りたり伊勢湾台風の記念日近づく	佐野　雄造
許すとか許せないとかそんな事どうでも良くて天空を見る	加藤かずみ
皇后の喜寿祝つつ思うかなテニスコートの爽けき笑顔を	山口　　曻
一つ覚え一つ一忘れる齢（とし）となりふっと思い出す手鞠唄など	山本きさ子
タ寒し根深に土を寄せやれば冷気の中に凛と伸び立つ	竹内　清己
夜道行く吾を見守るお月さま庭先までも連れ添いくれる	桃井　昌子
健康で旅の出来るを感謝する守りくるるか亡き父と母	渡辺百合子
六度もの波に呑まれし漁師町無念残りし高き堤防	三留　　享

広報あぐい