広報あぐい

2011.07.15


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阿久比町短歌の会

砂山は命あるごと形変う 今日は行く手を遮る魔物 岡本 育与
家事総てリハビリなりといそしみて無き知恵しぼり老の道行く 竹内 久恵
光りつつ川面流るる花筏 亡びにむかふ姿またよし 長坂吉余子
ようやくに吾が狭庭辺も華やぎて佛花そろえる朝の一とき 大村寿美子
今夜また車四台自転車のニ台揃ふを確めて 竹内 清己
梅雨の晴れ間孫と出かけた梅まつり芝生の上でころがり楽しむ 橋立 智子
前略御無沙汰ですと書き出すも次へ続かぬ黄泉よみへの便り 加藤かずみ
おまじないネコにふくろうカエルまで財布の中で私を守る 山崎 淳子
我のみが知るカレンターの丸じるし消されぬままに梅雨に入りたり 勝  曉子
車椅子離れ得ぬ身は大空を自在に飛び行く鳥を目で追う 佐野 雄造
付いて来る本心分からぬ影法師長く短く地面に映る 木村 久世
かざしたる電子マネーはピッと鳴りさへづる如き朝の改札 奥田 貞子

阿久比町川柳会作品

課題「愛鳥」「慣れる」
待っていたツバメもやってきて安堵 みつば
慣れてきて強くなってく妻の酒 砂 絵
カコの鳥 仲良くしよう一人占め 正 江
住み慣れた家に見慣れて顔二つ 松 衛
ホーホケキョ人と鳥とが鳴き競う 寿美子
緊張も取れ歌の出るランドセル 螢 子
天高く群れなす鳥の行方追う 利 夫
姑の小言にも慣れ天下取る ますみ
三英傑 愛鳥鳴かせ覇を競う 穂多留
この暮し慣れても日々の鎌の月 早那恵
鳥籠でずっと飼いたい青い烏 滋 矩