広報あぐい

2011.02.15


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阿久比川柳会作品

課題「冬」「うるさい」
冬大根ホカホカ煮えて君隠す 寿美子
降る雪にスキー期待のタイヤ替え 松 衛
不況の世にサンタの袋風ばかり 螢 子
いさかいの親子繕う鍋料理 みつば
木枯しに熱澗好きな君偲ぶ 砂 絵
わだかまり解けぬ二人に冬の部屋 登美子
よく騒ぐ子供たち見ている独り 早那恵
五月蠅がられても子のため言う小言 ますみ
趣味時間に邪魔と下げさすラジオ音 正 江
聞きあきた近所話の寄る茶の間 季 節
うるさいと言われるぐらい君が好き 穂多留
多過ぎると騒音になる虫の声 利 夫
うるさいがロックリズムで惚け防止 よ し
直すまで孫への注意祖父の自負 大 作
長寿国に木枯しの吹く介護論 滋 矩

阿久比町短歌の会

沈みゆきし茜の後に残る影 彼岸と比岸を結ぶ友情 岡本 育与
小春日の鎮もる海面にこの年の逝きたる面影浮かびては消ゆ 長坂吉余子
小春日に誘われ久々畑巡る兎の土産のタンポポを摘む 大村寿美子
曾ばあちゃん「内緒話し」と顔寄せて耳をくすぐる息のやさしさ 竹内 久恵
くよくよとせずに前見て歩きゆく空限りなく晴れたる日には 佐野 雄造
九本の仮歯気づかひ初物の沢庵煮れば歯ごたへのなし 奥田 貞子
流産の危機のりこえてみどり児を抱く娘の顔に涙ひとすじ 西原 禎子
さりげなく喪中ハガキに便りあり支えられてる有難さ知る 山崎 淳子
痛みある膝に注射をうちつつもいつまで続くグランドゴルフ 橋立 智子
誇らしく咲く花よりも道の辺を飾る野菊を愛しく思う 加藤かずみ
様々な一日送りし人乗せて最終列車走りゆきたり 渡辺百合子
野口健「登ったままは遭難で下りが大事人生に似る」と 木村 久世