広報 あぐい
2009.09.15
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阿久比町短歌の会

 
花まりを両手に引き寄せキスすれば花の怪しき魔性ましょうに触れぬ 岡本 育与
幾許いくばくの命残れる我なるや今日も畠に独り草とる 竹内 清己
川岸をおおいし草のざわめきて梅雨雲ひとはけ大きくなびける 勝  暁子
ガラス戸に可愛く張り付くヤモリが二匹宵のランデブー影絵の如し 山崎 淳子
衣替えおかたい役所のクールビズテレビの中も華やぎやわらぐ 大村寿美子
もう海は眺めゐるもの ボール追ふビーチバレーのらのまぶしき 奥田 貞子
蛇様へ吾が通るぞと咳払い足音立てて草のをゆく 加藤かずみ
生き生きと紫陽花の花咲き誇り青春時代はすぎてゆくなり 佐野 雄造
番人の如く置きたる亡夫つまの靴ほこり払いて忍ぶ命日 竹内 久恵
えなくも寄る年波に歩とめ仰ぐ向日葵ゆさりともせず 田中 太平
のどやかに野蒜のびるとられる両陛下五十年いそとし想ひ胸あつく見る 長坂吉余子
父の日により届きし養毛剤「けないでね」とメモも添えられ 山口  昇


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