広報 あぐい
2009.09.01
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安全で住みよいまちづくり 防災への意識改革(117) 拡大版

□問い合わせ先  防災交通課 TEL(48)1111 (内208)

特集 風水害に備えて

伊勢湾台風から50年

防災訓練に550人参加

真剣に土のう積み訓練に取り組む参加者

「伊勢湾台風50年阿久比町防災訓練」を8月23日、町多目的広場(阿久比中学校西)で行いました。

伊勢湾台風の被災から半世紀が経過しました。被災から学んだ経験や教訓を風化させてはなりません。伊勢湾台風襲来から50年という節目を迎える今年は、これまで以上に“災害に強い阿久比町”を目指すことを目的に、例年よりも規模を拡大した防災訓練を実施しました。

訓練には各地区の自主防災会、町赤十字奉仕団、あいち防災リーダーなど総勢約550人が参加しました。

発生が予想されている東海地震・東南海地震が連動して発生し、伊勢湾台風並みの豪雨で河川がはんらんし、町内で多くの死傷者と被害が生じたと想定。自主防災会や団体を4班に分けて、伊勢湾台風クラスの豪雨を体験する訓練、土のうを作り積み上げていく訓練、災害救援ボランティアセンター立ち上げの運営訓練などを順番に行っていきました。

また、要援護者対策として自主防災会長、防災委員、民生児童委員が集まり、マニュアル作りに向け、地区での取り組みの発表や意見交換を行い、今年度中に要援護者対策マニュアルの作成を目指すことを確認しました。

伊勢湾台風の思い出を聞きました

豪雨を体験する参加者

「東海市で被災しました。川の堤防が切れて周りの家がすべて水につかりました。近くで70人の方が亡くなり、同級生も3人犠牲になりました。姉と給水の水をもらいにいく途中、犠牲者の遺体がむしろの上に並ぶ姿や川に浮かぶ姿を見ました。今もあの恐ろしい光景は忘れることができません」(59歳女性)

「夜の7時ころから停電して、情報源が何もなく、台風がいつ通り過ぎていくのか分からず不安でした。風が強くて家族で雨戸を押さえました。眠れない夜でした」(58歳男性)

「畳が宙に浮くほどのすごい風で、太い松が家に倒れてきました。当時中学1年生で、台風が去った後に上級生が校舎の屋根に上って瓦を直していたのを記憶しています」(62歳男性)

◆ ◆ ◆ ◆ ◆

経験者の記憶から「伊勢湾台風」は消え去ることはありません。自然災害はいつ起こるか分かりません。日ごろから防災に対する意識を一人ひとりが高めて、いざというときに備えてください。

大きな被害をもたらした伊勢湾台風

昭和34年9月26日午後6時過ぎ、紀伊半島の南端潮岬に上陸し、奈良県中部を経て、午後9時には鈴鹿峠付近を通り、中部地方を横断しました。この地方は台風の進路の東側に入ったため、各地とも風と雨が強くなり、河川は急に水かさが増しました。満潮時による高潮と重なったため、河口付近ではいたるところで堤防が決壊し、大きな災害となりました。

愛知県下の被害は、犠牲者3,168人、行方不明者92人、家屋の全壊2万3,334戸・流失3,194戸でした。

阿久比町の被害は、犠牲者8人、重傷者4人、軽傷者173人、家屋の全壊80戸、半壊229戸でした。

(参考 阿久比町発行『あぐいのあゆみ』)


写真は伊勢湾台風直後の阿久比町の様子(提供 知多県民センター)

風水害対策

屋 内
台風、雨風に関する気象情報、町や防災関係機関などからの情報を聞く。
停電に備えて懐中電灯や携帯ラジオの準備をする。
断水に備えて、飲料水の確保をする。
避難に備えて貴重品などの非常持出品の準備をする。
浸水のおそれがある場合は、家財道具などを高い場所へ移動する。
被害が予想される場合は、高齢者、乳幼児、病人などは安全な場所に避難させる。
家族で避難場所や一緒にいない場合の連絡方法を確認する。
家のまわり

矢高字三ノ山高地内(高岡老人憩の家北側周辺)が、
愛知県の土砂災害特別警戒区域に指定(8月7日付け)

土砂災害特別警戒区域は、愛知県が急傾斜地を現地調査し、土砂災害の恐れのある区域のうち、住宅などの損壊、住民の生命または身体に著しい危害が生じる恐れのある区域です。このため、同区域内にある「高岡老人憩の家」を8月31日をもって避難所指定を解除します。今後は、安全な経路で最寄りの避難所のエスペランス丸山などを利用してください。

    
行政無線情報は電話でも

防災行政無線が聴き取りにくい場合はTEL (48)7030へ問い合わせてください。最新のメッセージを聴くことができます。



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