広報 あぐい
2007.12.15
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あぐいぶらり旅
〜ふれあいマップを歩く(オレンジコース 1)〜

シリーズ 阿久比を歩く 66

 

オレンジコース
 
丸山公園周辺のケヤキ


虫供養で使用された大塔婆

ミカンのおいしい季節が到来。この時期にはぴったりの「オレンジコース」をぶらり旅に出掛けた。

天候は晴れ。“小春日和(こはるびより)”とは今日のような日をいうのだろう。太陽の日差しがまぶしく暖かい。

第1チェックポイント「丸山公園」からスタートを切る。周辺のケヤキの葉は黄金色。公園内の地面も落ち葉で黄金色に染まる。「木の葉がヒラヒラ舞い落ちる光景は何だか寂しいですよねえ」ぼそっと友人がつぶやく。「公園に“初老を迎える男”と“にやついた男”。世間は落ち葉よりも私たちの背中に哀愁を感じるんじゃないのかなあ」。「クリスマスも近いのに2人でこんな場所にいるのはおかしいですよね…」。

しばらく歩くと、民家の間に一部分だけ突出した屋根瓦が顔をのぞかせる。頂上部分には“英比山”と刻まれた文字が見える。第2チェックポイント「東光寺」である。

菅原道真の孫 雅規が開いたといわれる東光寺。雅規が英比(あぐい)の郷を治めたいわれにちなみ山号を英比山と称する。寺は高台に建ち、参道の坂道から町の東部が一望できる。番犬が私たちを歓迎してくれるかのようにしっぽを振っている。お返しとばかりに私たちも犬に手を振り、寺を後にする。

第3チェックポイント「阿久比神社」に立ち寄る。今年の阿久比谷虫供養はこの場所で行われた。入り口横に残された大塔婆が虫供養会場の跡を残す。多くの人でにぎわいをみせた当日とは違い境内は静かだ。

神社を出て、西に向かって歩く。第四チェックポイント「阿久比高校」を通過する。第5チェックポイントの「ミカン畑」を目指し農道を歩く。途中で通行止めの道に出くわす。回り道をしてチェックポイントを目指したが道に迷う。行けども行けどもミカン畑が見えてこない。2人にあせりが出始める。

「遭難したらどうしましょうね」。「遭難は大げさだろう。まあ何とかなるさ」と会話をしていた矢先、友人が鼻をクンクンさせ「甘酸っぱいにおいがしませんか?多分あの奥がミカン畑ですよ」と指を差すので行ってみる。一面に鈴なりのミカン。やっとの思いでミカン畑にたどり着く。

友人が意外に鼻の利く男だと新しい発見をした。「今度は小判でも探し当ててくれよ」と私が冗談を言うと、「ガソリン代が値上がったので石油でも掘り当てますよ」と真剣に目を輝かせていた。

次回につづく。



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