広報 あぐい
2007.10.15
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あぐいぶらり旅
〜ふれあいマップを歩く(ごんげん山コース 1)〜

シリーズ 阿久比を歩く 62

 

史跡めぐりコース
 
町教育委員会作製の
「ふれあいマップ」


土手に咲くヒガンバナ

「ごんげん山」コースをぶらり旅に出掛けた。

第1チェックポイント「丸山公園」からスタートを切る。朝から雨が降り1週間前の気温とはかなり違い、肌寒ささえ感じる。勤労福祉センター南で、災害時の飲料水を確保するための貯水槽工事が進む。中部保育園横の細道を通り抜け、第2チェックポイント「雲谷寺」に着く。山門に彫られた龍の彫刻は迫力がある。少し境内を散策して先を急ぐ。

第3チェックポイントの「平泉寺」に到着。西から境内に入る。文治6(1190)年、源頼朝が野間大坊に父義朝の墓参りをした帰途に立ち寄った場所である。頼朝公はこの寺から見た中秋の名月の美しさを賞して、「大乗坊」から「円月坊」と称するように命じたと言われ、それ以来坊内を円月坊と呼ぶようになったようだ。

「イイクニ(1192)つくろう鎌倉さんの頼朝さんですよね。ここで月を見ながら、やっぱり団子も食べたんですかねえ。ところで先日の中秋の名月を見ましたか」と友人が私に話し掛ける。「プロ野球セ・リーグの優勝争いが気になって月どころじゃなかったよ。いらいらして団子を2つも食べちゃって、胃がもたれて寝つきが悪かったよ」。友人は興奮してしゃべる私を見てそれ以上話し掛けてこなかった。

平泉寺を後にして少し坂になった参道を南へ下っていく。第4チェックポイント「唐松の井戸」はすぐ目の前。この井戸は円仁(慈覚大師)の祈とうにより水が湧き出し、農民を日照りから助けたと伝えられる。今日は天から水が落ちてきて私たちの足元をぬらす。恵みの水ではなく無情の雨である。

県道に出る。道沿いの土手に赤いヒガンバナが花開く。今年の夏の猛暑の影響で例年に比べると、花が咲き始めるのが遅いようだ。どことなく意味深げな花。巻きつくような花の形はどこかミステリアス。雨にぬれると何となく寂しさも加わり、一層不思議さを増す。「ヒガンバナか。うーん。思い出せないな。ヒガンバナ。ヒガンバナ」友人が何を思い出そうとしていたのか、ヒガンバナ同様にミステリアスであった。

第5チェックポイントの「八幡神社」まで来て、今回のぶらり旅を終えた。

次回につづく。



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