広報 あぐい
2006.2.15
バックナンバーHOMEPDF版 ダウンロードページへ

すこやかだより 〜保健センター通信〜

□問い合わせ先  保健センター TEL(48)1111(内311・312)

結核という病気を知っていますか

結核は、昭和25年ころまでは、死因の第1位で、多くの人が苦しんだ病気です。

栄養状態や衛生状態の改善・医療の進歩などに伴い、患者数は急速に減少しました。

「昔の病気」という意識がありますが、今でも毎年3万人近い患者と2,000人近い死亡者が出ています。


○結核の感染

結核が進行した患者がせきやくしゃみをすると、結核菌を含む小さなしぶきが飛び散ります。このしぶきの中の結核菌を吸い込むことによって感染します。ただし、菌が鼻やのど、気管支などにひっかかり、肺の細胞に定着する前に体外に運び出されれば、感染はしません。

結核菌が肺の中に増殖しはじめると、その場所が炎症し、せきや発熱などの症状を引き起こします(発病)。しかし、感染したすべての人が発病するわけではありません。免疫の力が勝てば菌の増殖は抑えられ、発病はしません。ただし、菌は完全に消滅したわけではなく休眠状態で、体の中で生き続けます。


○現在の結核の問題点

(1)高齢者の発病

毎年、新たに結核患者として登録される人の半数以上が60歳以上の高齢者です。若いころに感染し、何十年もたってから、体力や免疫力が低下したことによって発病するケースが多くみられます。

(2)若い世代の感染

ほとんどの若い人が結核に感染したことがなく、結核に対する免疫がないため、結核菌を吸い込むと容易に感染してしまう傾向にあります。

(3)結核への関心の薄れ

結核は昔の病気と考える人が多く、患者も医師も油断しがちになり、受診や診断の遅れが増えています。


○結核の症状

結核の症状には、次のようなものがあります。

長く引くせき・たん だるい・疲れやすい 微熱が続く
37〜37.5度位
たんに血がまざる 胸の痛み

初期症状はかぜとよく似ています。症状が長引くようなら要注意です。

高齢者は、症状がわかりにくいこともありますので、少しでもいつもと違うと感じたら、早めに受診しましょう。


○結核から身を守るために

(1)2週間以上せきが続いたら、早めに受診する。
(2)1年に1度胸部X線検査を受ける。
(3)乳児は、生後3カ月を過ぎたら、BCGを接種する。
(4)規則正しい生活を心がけ、免疫力を低下させないようにする。

 

おいしい食事をとり疲労を避け、ストレス解消を心がけよう

   
適度な運動をしよう   栄養バランスのとれた食生活を   睡眠をしっかりとろう


<<前ページへ ▲目次ページへ 次のページへ>>