2016.07.15
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勤労福祉センター(エスペランス丸山)で開かれたサミットは、平成元年から参加市町の持ち回りで行われており、今回で28回目です。阿久比町での開催は6年ぶり4回目で、町内外から約350人が参加しました。
「ほたるサミット」は、ホタルの保護を通じて、自然環境を悠久に守る道を模索するため、ホタルの里づくりを推進する市町の代表者が一堂に会し、活力あるふるさとづくりを考える交流の場です。今回サミットに参加したのは、和歌山県紀の川市、岡山県真庭市、福岡県北九州市、山口県下関市、滋賀県米原市、そして阿久比町の6市町です。
開催地を代表して竹内町長は「県内でも人口増加が著しい阿久比町ですが、残念ながらホタルの数については減ってしまっているのが現状。このサミットを通じて、『人とホタルが共生』できる自然環境を作るにはどうしたら良いかを皆さんとともに考えていきたい」とあいさつ。来賓祝辞では大村秀章愛知県知事が「日本の里山のシンボルであるホタルを守るために、6つの市町が協力することは大変素晴らしいと思います。ホタルを通じて素晴らしい自然環境を守り、次世代へ引き継いでいってください」と述べました。
6市町の代表者が意見交換をする「ほたるフォーラム」では「自然と人間の共生 ホタルを守ろう」をテーマに、それぞれの市町で行っているホタル保護の取り組み(こちらのページで紹介)などを報告しました。
古くから人間と共生してきたホタルは、環境の変化に敏感なため、自然環境のバロメーターとして貴重な役割を果たしています。ホタルの淡い光は、私たちに心の安らぎを与えてくれるだけでなく、その環境が安全であることまで教えてくれます。 今回の「2016ほたるサミットin 阿久比」は、ホタルを通して自然環境をどのように守っていくかを、今一度考える機会となり、次世代へ“ホタルの光”を引き継いでいくための、実り多きサミットとなりました。 |
ほたるフォーラムの中で阿久比町からは、「あぐいほたるの日」や「ホタルと一緒に自然を守らナイト」を制定し、毎年町民の皆さんにホタルの保護や自然環境の大切さを考える機会としてもらっていることや、土壌汚染防止条例を施行し、阿久比の水と土を守っていることなどを発表しました。アドバイザーの田中環境省自然環境局生物多様性センター情報システム企画官は「子どもたちにホタルの舞う幻想的な光景を見せてほしい。その心に刻まれた光景が、大人になってからも自然を思いやる心につながる」とフォーラムをまとめました。
開会式後には、東部小学校の児童たちが学校での取り組みについて報告しました。同校では、全児童がホタルを通じて環境について学ぶ「ホタル学習」に取り組み、生き物委員を中心にホタルの飼育活動を行っています。
6年生の24人が、「ホタル学習」の経験をもとにして、日ごろ行っているホタルの飼育活動や全校で取り組む「ホタル学習」の様子について、スライドや動画を使って分かりやすく発表しました。途中にクイズも組み込まれ、来場者にも参加してもらいました。「ホタルを育てるのは大変だけれど、幼虫がだんだん大きくなる様子を見るのはうれしい」などと、児童一人一人がホタルを世話する大変さや、やりがいなどを語りました。「下級生にはホタルを大切にする伝統を受け継いでいってほしい。これからもホタルとともに自然を大切にしていきます」「阿久比町をホタルでいっぱいにしたいです」という力強い宣言で発表が締めくくられると、来場者から多くの拍手が送られました。
サミットオープニングでは、チアダンスチーム「チアキッズGOGO」が、元気なダンスを披露してくれました。かわいらしく踊る姿が会場の雰囲気を華やかにし、サミットの始まりを盛り上げてくれました。
サミットを記念して、大学教授の武田邦彦さんが「私たちの生活と環境」と題し、講演を行いました。さまざまな学術研究や自分の人生経験を基にして、おもしろおかしく話を進め、「私たちも自然の一部分。自然が元気でないと、私たち人間も元気に生活できない。豊かな自然が人間の生活を豊かにする」と来場者に自然環境の大切さやよりよく生きるためのヒントについて話しました。
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