2015.02.15
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★苗代句会

十二月作品
浮雲の影遊ばせて山眠る |
岡戸 隆明 |
うつされし我には効かぬ風邪薬 |
安井まこと |
羽根たたみ窓に張りつく冬の蝶 |
下内のぶゆき |
雪を着て雲をまといて山眠る |
豊田 定男 |
咳込める法師のつぎのことば待つ |
北中 祥子 |
蓬髪を巻き込む寒さ風尖る |
新美 京子 |
惜別の友の句諳んず冬銀河 |
溝ロスミ子 |
古日記余白残して閉じにけり |
赤津 千城 |
小春日や枯山水の陰と陽 |
前田 泰男 |
会釈してマスクをとつて握手して |
深谷 靖 |
妻眠る助手席横見小春日の |
井本 庄一 |
山茶花の一弁迷ひ勝手口 |
名倉 英二 |
山里は仄かに白し冬桜 |
森 禎史 |
饂飩茹で碧葱きざみ伊勢路哉 |
桑山 福郎 |
★阿久比川柳会句会作品

課題「咳」「足りる」
ささやかな工夫で今日も著軽く |
タチ子 |
想い出す背を丸くした亡母の咳 |
薊 |
もう飽きた明日は隣の畑がいい |
好 奇 |
経済の潮の目変わり咳ひとつ |
寿美子 |
本を読む時が足りてる福寿草 |
早那恵 |
内緒なのトビラの外でわざと咳 |
洋 子 |
満ち足りた二人三脚終の旅 |
風 露 |
不覚にも仮病がばれて咳の色 |
みち子 |
過ぎ去れば取るに足りない事多し |
順 子 |
咳払いひとつで親の心読む |
利 夫 |
勘だけで生きてる妻が羅針盤 |
ますみ |
おしゃべりは咳と目線で黙らせる |
小五味 |
足りる子の靴は未来を向いている |
敏 子 |
父さんの意志表示です咳ひとつ |
蛍 子 |
足るを知り心の視点変えてみる |
柚 子 |
気にとめて欲しい小さな咳払い |
君 江 |
衣食住足りても脱がぬ欲の皮 |
穂多留 |
長居する客に箒の咳払い |
滋 矩 |
