エスペランス丸山で開かれたサミットは、平成元年から参加市町の持ち回りで行われ、今回で22回目。阿久比町では7年ぶり3回目の開催となりました。また、このサミットは、今年10月に愛知・名古屋で開かれる、生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)のパートナーシップ事業でもありました。
「ほたるサミット」は、ホタルの保護を通じて、自然環境を悠久に守る道を模索するため、「日本一のほたるの里」を目指す市町の代表者が一堂に会し、活力ある緑豊かなふるさとづくりを考える交流の場です。今回サミットに参加したのは、和歌山県紀の川市、岡山県真庭市、福岡県北九州市、山口県下関市、滋賀県米原市、そして阿久比町の6市町です。
開催地を代表して竹内町長は「小さな生き物と共生しなければ人間は滅んでしまう。『自然と人間の共生の大切さ』を、このサミットを通じて阿久比町から全国へ、さらには世界へ発信していきたい」とあいさつ。来賓祝辞では神田真秋愛知県知事が「サミット開催で、身近な自然を守っていこうとする全国市町の前向きな姿に感銘を受けます。COP10への後押しもしていただきました。ホタルがすめる環境づくりや活動を全国に広めてください」と述べました。
6市町が意見交換をする「ほたるフォーラム」では「自然と人間の共生ホタルを守ろう」をテーマに、それぞれの代表者がホタル保護の取り組み(こちらで紹介)などを報告しました。
古くから人間と共生してきたホタルは、環境の変化に敏感なため、自然環境のバロメーターとして貴重な役割を果たしています。ホタルの淡い光は、私たちに心の安らぎを与えてくれるだけでなく、その環境が安全であることまで教えてくれます。
今回の「ほたるサミットあぐい'10」では、生物多様性を保全するため、社会や人間のあり方を、今一度真剣に見直すことができました。次世代へ“ホタルの光”を引き継いでいくためにも、実り多きサミットとなりました。
ホタルの光は豊かな心を育む

ほたるフォーラムを行う参加市町の首長
ほたるフォーラムの中で阿久比町からは、平成18年に土壌汚染防止条例を施行して、生活環境保全を進めていることや、マスコットキャラクター「アグピー」が「ホタル飛びかう住みよい環境づくり」のPRで活躍していることなどを発表しました。アドバイザーの田中大和環境省情報システム企画官は「小さな命は、時間的にも空間的にもつながっている。ホタルの“光”のエネルギーは人間の豊かな心を育む」とフォーラムをまとめました。 |