中世古窯から価値ある品を発掘

発掘の様子
長頸三筋壺
長頸三筋壺は、ほぼ完全な形を残したまま出土しました。色調は、上部が赤茶色、下部が灰色、器高は23.6cmの壺で、高さ5.5cm、内径5.4cmの細長い首の部分が特徴で、6段の輪状の粘土を積み上げて作られています。
何に使用された壺であるかは解明されていませんが、仏器(供え物を入れる器、仏具)の一つではないかと思われます。
注口
注口は、形状や大きさから推測すると、小型の壺の先に付いていて、内部の液体を注ぎ出すために使われたものだと考えられます。知多半島の古窯から注口の報告例は数点しかありません。今回見つかったものは、形や製造時期などが異なるタイプのものです。

押印文様

押印文様推定図
押印文様
出土した甕に三ツ巴文と三角形を組み合わせた「押印文様」(写真と図)がありました。町内の古窯から巴文などの出土例はありましたが、このような2種類の文様の組み合わせは、ほとんどありませんでした。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆
今回の調査結果は平成10年と11年に調査した宮津板山C古窯と合わせて、3月中旬に発行する『宮津板山古窯址群調査報告書』(社会教育課窓口で販売。価格は未定)にまとめてあります。
- □問い合わせ先
- 社会教育課 TEL (48)1111(内262)
|