献血に協力を
7月は「愛の血液助け合い運動」の実施月間です。
皆さんは職場やスーパーなどに、「献血車」が止まっているのを見かけたことはありますか。今回は献血についてお話しします。
人間が生きていくのに、血液は欠かせません。しかし血液は科学が進歩した今も、人工的に作ることができず、人間の体の中でしかできません。
血液は生きた細胞で、長期間保存することが困難です。輸血に必要な量の血液をいつでも十分に確保しておくためには、献血が必要になります。
献血には400ml献血、200ml献血、成分献血があります。
400ml献血、200ml献血は血液中の全ての成分を献血する方法です。
成分献血は献血ルームでのみ採血でき、血しょうや血小板といった特定の成分だけを採血し、体内で回復に時間のかかる赤血球を再び体内に戻す方法です。成分献血は体への負担が軽く済みます。
複数の献血者からの血液を合わせて1人の患者に輸血するほど、副作用がおこる可能性が高くなります。献血基準を満たした方には、できるだけ成分献血や400ml献血の協力をお願いしています。
現在、全国で1年間に約547万人(延べ人数)の方々から献血の協力があります。
その年齢層を見ると、16歳〜29歳が34.3%、30歳〜49歳が46.5%と約81%は50歳未満の方に支えられています。
輸血用血液の約85%は50歳以上の方に使われています。少子高齢化社会を迎え、今後もより幅広い年代の方による献血の協力が欠かせません。
日本赤十字社では、すべての献血者に対して肝機能やコレステロールなどの生化学検査の結果をお知らせしています。400ml献血、成分献血に協力いただいた方には赤血球数やヘモグロビン量についてもお知らせしています。
献血することで、ご自身の健康チェックにもなります。
今後も皆さんの献血に対する理解と協力をお願いします。
■800mlの輸血に必要な献血者数

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