広報 あぐい
2005.07.15
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あぐいぶらり旅 〜自然を求めて〜

シリーズ 阿久比を歩く 8

 
 

宮津地区の熱田社から秋葉神社周辺を散策した。

熱田社には天然記念物で阿久比町指定文化財になっている2本の楠(くすのき)の大樹が威風堂々とそびえ立っている。

樹皮がめくれかけ、穴の空いた部分が多く、年老いた樹にも映るが、太い幹からは若い木の芽が顔を出し、樹の下から眺める枝葉の勢いは、昔からこの場所で行われている祭りなどを見続け、地区の人々を見守ってきた自信と風格を感じ取ることができる。

小高い丘にある秋葉神社に行ってみた。秋には紅葉が楽しめるモミジの葉が風に揺れている。

ここから一望できる田園風景は素晴らしい。敷き詰められたじゅうたんのように稲の緑がまぶしい。

夕方、西の空に陽が沈むのを見て、ロマンチックに夜空の星を見るのもいいかもしれない。隣にいた友人に「今度、僕とじゃなくて彼女とここに来た方がいいよ」と言うと「そうします…」と照れくさそうに返事がきた。

宮津地区のまちの中を通りぬけ、道が続く東の方へ向かう。人里を離れ少し行くと、見渡す限り緑が広がる秘境らしき場所にたどり着く。目の前にはトンボが飛び交っている。モンシロチョウ、バッタ、カエルにトカゲなど多くの生き物に出会う。

畑仕事をしていた夫婦に「自然がいっぱい残っていますね」と話しかけると、「そうだね。この辺にはタヌキやウサギもいるよ。作物を食べちゃって困ることもあるけどね」、「夏でもウグイスの鳴き声が聞けるのはいいよ」と笑いながら答えてくれた。

もしかするとタヌキが木々の間からのぞいて、私たちがぶらり旅をする姿を観察していたのかもしれない。

次回は草木地区の多賀神社周辺を散策します。

 


偶然出会ったキジ



頂上からの眺めが素晴らしい秋葉神社参道



熱田社に2本並ぶ天然記念物の楠



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