広報あぐい

2016.04.15


広報あぐい トップ » 保健センター(1)

すこやかだより

~保健センター通信~

□問い合わせ先 保健センター TEL (48)1111 (内1520・1521)

現代は、メールやネットの普及などもあり、人間関係が希薄化・複雑化しています。そのような中で、孤独感や自己疎外感にさいなまれることがあります。特に若い世代にとっては、就職難や不安定な雇用形態などの経済的不安、過重労働など、ストレスをもたらす要因があふれています。こういった状況に耐えられず、うつ病などの心の病気を発症してしまう若い人が増えています。

若い世代の心の不調の特徴

年齢が若い人ほど、悩んでいることをなかなか周囲に訴えず、うつ病になったり突発的に自殺などをしたりすることがあります。特に、長期の休み明けは心の動揺が起きやすく注意が必要です。表情がさえない、元気がない友人や同僚がいれば、周囲の人は微妙な変化に気付けるよう、より注意深く見守る必要があります。

▽うつ病
ゆううつな気分や意欲の低下といった心の不調が長く続き、日常生活に支障をきたす状態のことをいいます。誰でもゆううつな気分になることがありますが、通常は時間の経過とともに和らいでいきます。しかし、「うつ病」の場合、自力で回復することが難しく、放置しておくと事態が深刻化し、最悪の場合は自殺という結果を招くことがあります。
▽非定型うつ病
抑うつの状況が強く現れますが、食欲もあり、夜も眠れます。自分の好きなことをしている時は症状が現れないため、「本当にうつ病?」と誤解されることがあります。
▽不安障害
不安な気持ちが強く、なかなか払拭ふっしょくできない状態です。突然、息苦しくなるなど「パニック発作」が起きることもあります。
うつ病などの発症による自殺という悲しい事態を防ぐためには、その引き金となるストレスをためないようにすることが大切です。
<ストレスをためないために>
▽無理をしすぎない
大変な時や無理なことは人に頼んで助けてもらいましょう。
▽自分の気持ちを誰かに話す
話すことで気持ちが軽くなることがあります。ストレスの内容によっては、スクールカウンセラー、育児の専門家、公共職業安定所などの専門相談機関に解決方法を相談するとよいでしょう。
▽睡眠不足にならないようにする
<「産後うつ病」も注意すべきうつ病の一つ>

出産後のお母さんは、ホルモンのバランスの変化により、突然不安に襲われたり、涙もろくなったりするなど気持ちが不安定になることがあり、これを「マタニティブルーズ」といいます。また、出産後の育児は、授乳や赤ちゃんの夜泣きの対応など、思いのほか疲れるものです。ホルモンの変化に育児の疲れが重なると、心の不安定な状態が1カ月以上続く「産後うつ病」になることがあります。

こういったことを知った上で、周囲の人は、出産後のお母さんを心身ともにサポートしてあげましょう。特に、一番身近なお父さんのサポートは何よりの助けになります。お母さんの話をじっくり聞いたり、育児に積極的に参加したりしましょう。