2014.05.15
広報あぐい トップ » お知らせ(5)
□問い合わせ先 | 産業観光課観光係 | TEL (48)1111(内234・369) |
草木地区にある花かつみ園で、保存会の皆さんが大切に保護している「花かつみ」の一般公開が始まります。
“をみなえし 咲く沢(佐紀澤)に生ふる 花かつみ
かつても知らぬ
万葉集には、中臣郎女が大伴家持に贈った歌があります。後に松尾芭蕉が『奥の細道』に記したように「花かつみ」は捜し求めても見つからない幻の花といわれてきました。
阿久比町ではアヤメ科の多年草で6月上旬から中旬にかけて鮮やかな紫色の花を咲かせる野花菖蒲(ノハナショウブ)のことを「花かつみ」と呼んでいます。
室町時代に伯耆の国(今の鳥取県)から草木の下芳池に移植されたと伝えられ、桶狭間の合戦の際には、徳川家康の生母於大の方が家康の武運長久を願い、坂部城で「花かつみ」の「勝つ」という名前に思いを込め、仏前に捧げたという伝説も残っています。
大正時代には、絶滅してしまったともいわれましたが、昭和になって草木の俳人竹内丁子が自生の一株を発見し、地元の人々によって密かに保護されてきました。
昭和62年には、「花かつみ保存会」が結成され、同じ年には「花かつみ園」が開園しました。保存会の皆さんの手で整備され、現在は約2,500株の花かつみが園で育てられています。
平成26年4月2日には、花かつみ園遊歩道がオープンし、四季を通して下芳池の穏やかな水面を楽しみながら散策することができます。
« 前ページへ | ▲目次ページへ | 次のページへ » |