広報あぐい

2013.12.15


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狂俳英比会

十一月の巻
折クロウ 串に刺し炉辺で食す旨し秋 加藤 荘吉
日短 急ぐ家路に灯がともる 長谷川瑞一
日短 道ばた会議切り上げる 鈴木 和恵
隠れ遊び もういいよで日が暮れる 竹内良太郎
隠れ遊び 今日の言い分け考える 大村 浩嗣
飛躍 大器目覚めて開花する 竹内 邦彦
苦労 その一言で癒される 住ノ江雅子
苦労 夢中で戦後生きてきた 前野 定三
薄明り 古式ゆかしく宮移る 桜井 龍夫
薄明り 影絵のような景色みる 南 比左子
立派だわ 人目に付かず奉仕する 稲葉 景久
立派たわ 腹のまわりが昇段す 園部 敬子
わがもの顔 常連客の声高い 竹内真一郎
老いも若きも 世界遺産の山登る 北村久美子
モナリザ 人の心を魅了する 山内 和子
モナリザ わしの顔見て笑っとる 大橋 龍男

阿久比町短歌の会

五重塔を角度かえつつ写真撮る 長き歴史の一瞬の今 岡本 育与
娘の晴れ着孫に飾るを夢にして秋の晴天風にあそばす 加藤かずみ
焦跡と箆跡しるき裁ち台は喜怒哀楽の吾が一生ひとよ知る 山本きさ子
「ありがとう」と言えばすっきりする事も夫にはなぜか言えないわたし 橋立 智子
宅老にて九十七歳の祝い受く有難きかな今在る事を 大村寿美子
巣立ち行く孫の姿を見給えとバッグに秘めし写真に語る 竹内 久恵
恐山たずねてくれば寂寥感ただよう賽の河原ありぬ 渡邊百合子
秋ふかく珊瑚樹の実あからみてたわわに揺れて我を慰む 山口  昇
新しき墓石連なる里寺に弔ひ叶はぬ御魂悲しも 三留  享
文化祭オアシス大橋の上に立ち仕掛花火の心に残る 佐野 雄造