広報あぐい

2013.05.15


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阿久比町短歌の会

近づかんと思いて登りし山の上ますます遠し 青き大空 岡本 育与
学友の処女出版の歌集には夫を亡くせし寂しさ溢る 山口  昇
本当はそうではないと言い出せず言葉のみこむ誤解という文字 加藤かずみ
亡き姉も何処かで聞いているらんと思いつつ歌うコンサートの舞台 渡邊百合子
夢に見たダイヤモンド賞が手に入る永い月日のグランドゴルフで 橋立 智子
犬好きのわれへの夫のプレゼント電池で動く犬届きたり 桃井 昌子
夕焼けの空の色こそ美しき留めおきたし齢となりて 山本きさ子
風も無く梅の花咲く部屋にゐて娘や孫と春を楽しむ 佐野 雄造
吊るされて寒さにたえる玉葱は納屋のひさしに春待ち芽ぐむ 竹内 久恵
物忘れ多き日々なりそれとなく補いくるる嫁ありて生く 大村壽美子
春の宵友が呉れたる古川柳ハタと膝うちニタリと笑ふ 三留  享

狂俳英比会

四月の巻
折クスリ 草青み水車もまわる理想郷 住ノ江雅子
折クスリ 雲を衝くスカイツリーや料峭日 稲葉 景久
草青む 大地見事に若返る 竹内良太郎
草青む 躍動の息吹がみえる 大村 浩嗣
首っ丈 あなたの色に染められる 鈴木 和恵
首っ丈 妬いて恨んでまた妬いた 前野 定三
車椅子 予期せぬ友の姿見る 竹内 邦彦
車椅子 母を乗せ梅林めぐる 山内 和子
愚痴 歳とるごとに増えてくる 大橋 龍男
愚痴 右から左聞き流す 桜井 龍夫
ぐにゃぐにゃ 古文書文字は読みにくい 長谷川瑞一
苦し紛れ 思わず引いて土俵割る 北村久美子
空海 高野の峰に仏都建つ 加藤 荘吉
空海 巡礼姿春を行く 南 比左子
医者の梯子で袋増す 竹内真一郎
毎夜の酒が身代りに 原   穣