広報あぐい

2012.12.01


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阿久比町短歌の会

〈パソコンを開ければお墓が拝めます〉来世は今や電波のかなた 岡本 育与
八十路越え油断をすれば怪我のもと我を鼓舞して今日と向き合う 桃井 昌子
遠き日の「空襲警報」聞く如く台風進路のテレビ見つめる 山口  J
亡き父母と同世代なる友手本趣味の短歌に指を折りつつ 橋立 智子
夏空をうみに見立ててたゆたうはマリモのような未だあおき栗 加藤かずみ
二人してよいしょと言えばどっこいしょ老人集まる宅老所 竹内 久恵
蝉時雨ハタと止まりし中空に鰯雲浮き秋を連れ来る 大村寿美子
西の空茜に染まりふと見れば十六夜の月の昇りおりたり 渡邊百合子
知らぬ問に蝉の声去りときおりに甲高き百舌の柿の枝ゆらす 山本きさ子
台風のそれたる後の重たげな汽笛ひと声線路に沈む 勝  暁子
雲一つなく晴れ渡り爽やかな秋の彼岸入り空を仰ぎぬ 佐野 雄造
夏を経し息たえだえの草叢に白き露おき秋は来にけり 三留  享

川柳大会優秀作品

課題「すらすら」「菊」「サッカー」「太い」
すらすらの後の挫折が恐ろしい 訓 子
すらすらと描く少年の夢希望 敏 子
綿密なシナリオ通り幕を引く 山 陽
すらすらの人生論へかしこまる 敏 子
すらすらの円周率がまだ続く  稔 
菊花展 此処が男の晴れ舞台 君 江
語り部が菊と刃をそらんじる 天 鬼
菊花展 和服が似合う風が吹く 仁 美
胸に剌す小菊が君を光らせる  衛 
菊の紋 女帝制度にかしましい 登茂子
サッカーも我が家も強いのはオンナ 河太郎
決め球はあなたの胸にキックイン みさ子
審判の汗もたくさん吸うピッチ 奈江子
真っ直ぐな愛のシュートを受け入れる  稔 
蹴るのはボール 僕を蹴るのは違反です 滋 矩
細やかな言葉に太い線がある  晃 
道草が太い人脈繁らせる 訓 子
宿敵も呼んで手綱を太くする 多美子
ひたすらに生きた昭和の太い腕 仁 美
紆余曲折太い絆の点と線 敏 子