広報あぐい

2012.04.15


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苗代句会作品集

 

兼題「雛」「畑打つ」
青黛せいたいの眉匂ほやかに京雛 岡戸 隆明
親王の遠き眼差し雛の宵 赤津 千城
畑打ちて通わす風と日輪と 新美 弘子
ゆきて淋しき雛の日なりけり 下内のぶゆき
駄菓子屋に紙雛吊るし商えり 豊田 定男
まなじりに一点の紅土雛 北中 祥子
古歌こか散らし芥子けし本ほどの雛屏風 菅原ルリ子
仕合せの音振りこぼす土鈴雛 新美 京子
開け閉めのドアにたじろぐ紙雛 溝ロスミ子
畑打つその人柄の畝となる 前田 泰男
作付を思いうかべて畑打つ 深谷  靖
ひなあられ目聡き嬰の這い上手 新美八枝子
畑打つに程よき湿りありにけり 井本 庄一
畑打や土黒々と生きかえり 安井まこと
老農夫つぶやきながら畑を打つ 名倉 英ニ
遠き日の母のおもだち女雛 森  禎史

阿久比川柳会作品

 

課題「早春」「続ける」
ユートピア求め七十路まだ着かぬ 寿美子
早春の流水動ききしむ音 砂 絵
継続をしかとカに今日ひと日 みつば
埋もれた雪の下から春の音 利 夫
頑張って続けて楽し何事も 正 江
早春の海に流した冬の恋 穂多留
継続を繋ぎつないで今日がある 螢 子
早春の積る気もない淡い雪 松 衛
転んでも趣味続けてる出掛けてる 早那恵
名声を棄てて続けるボランティア ますみ
春一番にそろそろ脱ごう冬よろい 滋 矩