広報あぐい

2011.10.15


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阿久比川柳会作品

課題「雷」「脱ぐ」
夜中にもゴロゴロピカッに目が覚める まさ 
獅子頭ししがしら脱くと私と同じ顔
雷のもと 何故だか僕にあると言う ますみ
脱核だつかくで取り戻そうよ青い空 とし 
稲妻の衝撃残し愛を断つ 寿
夏は脱ぎ冬は着込んで年を取る まつ 
稲妻におののく心うつされる
からを脱ぎ蝉は暑さを謡歌おうかする  
理不尽りふじんつらぬき通す稲光 けい 
老いてなお三つ子たましい抜け切れず みつば
父荒れる気配に付ける避雷針ひらいしん しげ のり

阿久比町短歌の会

この仔描ねこを神様わたしはどうしましょう 神は命を我に預けた 岡本 育与
新しき言葉溢るるこの時世曖昧模糊が大手ふりゆく 三留  享
人生のジグソーパズルにはむるもの残り少なし猛暑日続く 長坂吉余子
つばくらに軒貸してより幾日ぞ可愛い子供揃いて六羽 竹内 久恵
単線の駅前通りぼんやりと一文字欠けてあかりが灯る 加藤かずみ
昨日今日我が家の墓石の水を飲む蜂にもえにしのあるを覚えぬ 渡辺百合子
明けそめし竹の林のすきまよりもるる空見ゆ陽の昇る見ゆ 山本きさ子
孫よりの見舞の似顔絵眺めつつ弱気の気持ち払いて慰む 橋立 智子
猛暑日の夜半爽やかに月影の射しきて我の寝間にとどけり 竹内 清己
読経するわれの後で猫のプー待ち切れなくて背に攀じ登り 桃井 昌子
俄雨にわかあめに軒先借りて佇めば老婆がほほえみ傘を差出す 山口  J
幼き日のままごと遊びのカズチャンのあどけなき声今も忘れじ 佐野 雄造