広報 あぐい
2010.5.15
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阿久比町短歌の会

 
谷間の棚田に響かう水の音 土黒々と冬より覚むる 岡本 育与
立春と暦の上は春なのに佐保姫いまだ夢路を巡る 大村寿美子
ねむりたる山を起せる春一番たのみに作りし切干大根 山本きさ子
老婆にも「春」をみせたい孫達が車椅子押し土筆を探しぬ 山本  昇
福寿草クリスマスローズに桜草さ庭を彩る如月の春 山本 淳子
昭和とう時代を共に歩み来し母なる港我は失えり 木村 久世
寒風に若布ののれんひらひらと天日に干され知多の浜辺は 加藤かずみ
久々にそびらを正して剣山にさす花茎のすなおな手ごたえ 勝  暁子
バレンタイン雛まつり等華やかに梅桃桜春を呼びゐる 佐野 雄造
はるばると地球の裏から押し寄せる津波のエネルギーは地球を巡る 奥田 貞子
EEびょうびょうたる太平洋を渡り来しチリの津波の知多にも着きぬ 竹内 清己
たたずまい粗末な家にも自動車の置かれてこの国変り来しにや 渡邊百合子


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