広報 あぐい
2009.12.15
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実践体験文で知事賞

〜オアシススケッチ〜

明るい社会づくり運動知多地区実践体験文(同運動知多地区推進協議会など主催、愛知県など後援)に応募した阿久比中2年の阿知波遼君の作品が、愛知県知事賞に選ばれました。

阿知波君の体験文は、知多5市4町の小中高校102校から寄せられた9,193点の応募の中から地区会長賞、県審査で最優秀の知事賞に選ばれました。

11月7日、東海市文化センターで表彰式と発表会があり、阿知波君は、表彰を受けた後に、「朝ボラから学んだこと」と題した知事賞の体験文を、この日出席した多くの関係者の前で披露しました。

知事賞に選ばれた体験文を掲載(一部省略)します。

朝ボラから学んだこと

阿久比中学2年  阿知波 遼 

「今日もこんなにたくさんのゴミが集まった」「何だ、これ」「減らないね」

 毎月第1日曜日、早朝の30分間、駅前清掃ボランティア、通称“朝ボラ”での会話。「きれいになった!」という満足感と共に、「なんでこんなに、捨てるのだろう」という人々のモラルのなさを、毎回腹立たしく思っている。

 僕達阿久比中学生は、生徒会を中心に地域の人達と協力してこの朝ボラを行っている。

 僕自身は、小学生のころから、兄について、この作業に何度か参加してきた。花壇や道路、階段など、てきぱきと掃除していく阿中ジャージの姿に感動し、自分もその仲間になったような気がしてうれしかったことを覚えている。

 去年からは、阿中ジャージを着ての朝ボラ参加となった。ところが中学生生活は忙しく、朝は一分でも長く寝ていたかった。だから朝ボラへ行くのがつらかった。寝過ごしてしまったときもあったが、寝ぼけ眼でも現地へ行けば、仲間と共にはりきって、“また朝ボラしたぞ!”と社会貢献ができた気がしてうれしかったし、達成感があった。

 何回か参加していくうち、僕の中で気持ちが変わってきた。それは毎回、同じようなゴミが出ること、その量も減っていかないことへの疑問がわいてきたことだ。花壇の中に捨てられているタバコのすいがらを拾うたび、捨てた人の姿が頭に浮かび、悲しい気分になった。

 4月からは、執行部として阿中生に参加を呼びかける立場となり、みんなが僕のような気持ちになり、朝ボラがイヤにならないか心配になった。ただ現状は、参加者数は減っておらず、僕の心配は無用だったようだ。逆に僕自身がそんな弱気になったことを反省した。

 ボランティアって何だろう。僕は行動することだけでは本当のボランティアとは、いえないような気がする。清掃ボランティアについていえば、拾うだけ、きれいにするだけではなく、捨てない心、汚さない心をいつももつことがボランティア精神といえるのではないかと思う。

 ゴミはゴミ箱へ入れるということは人間としての常識だから、その人の問題でボランティアとは結び付けてはいけないかもしれないが、結果的に、ゴミが減ることにつながれば、ボランティアといっていいような気がする。

 自分の心の中でも、常にボランティアをしていたいと思う。このことも、阿中生への呼びかけに加えていきたいと思う。“絶対ポイ捨てはしないという強い気持ちをもとう!”と。また、生徒会で議題として、駅前のゴミを減らすための対策についても話し合いたい。例えば、朝ボラの様子を写真に撮って掲示し、美化を呼びかけるなど。

 「明るい社会づくり」のために、僕が今一番できることは、やはりボランティア活動を通して社会活動に参加することだと思う。清掃だけでなく、老人ホームへの訪問など、みんなで協力して参加することだ。また、自分自身の中では、ゴミを捨てないなど、環境保護やエコ意識をもつことだ。

 そしてもう一つ、ボランティア活動により、仲間との友情を深め、楽しく元気に学校生活を送ることだ。地域の方とも交流し、社会の中心に少しずつ入っていくことだ。

 これからも、今の気持ちを忘れず、明るく積極的に生きていきたいと思っている。

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企画財政課 TEL (48)1111 (内303)


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