広報 あぐい
2008.04.01
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阿久比町短歌の会

 
二つの道歩めぬことは知りながら一つ道に思うこのごろ 講師 岡本育与
ひとり()むお屠蘇のみどに沁み通り去年(こぞ)禍事(まがごと)溶かしゆきたり 長坂吉余子
一年の疲れを落とす通院は新年のためのパワー蓄積 新美 功子
鮭達がふるさと忘れず戻りくる地震の痛手に笑顔あふるる 橋立 智子
姿見に生母養母の影を見るどこか似てゐし我の全てなり 桃井 昌子
(いつわり)」の記事多かりし去年(こぞ)憂い「(まこと)」の溢る()年を祈りぬ 山口  昇
あるがままなるがままにて今があり先見えずして一日一生 山崎 淳子
冬の夜空に光れる星見ようとわれ立つ地球も星の一つか 山本きさ子
元旦の朝のお客はメジロ達チチチ チュルルと()れし柿() 渡辺百合子
歌会は楽しくなければつまらない笑の歌には心がなごむ 竹内 勝吉
戦乱の世を幸運に生かされて傘寿半ばの初日を拝む 佐野 雄造
悔い多きわが日々なれど(うべな)いて小寒の冷たき風の音聞く 勝  暁子


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