広報 あぐい
2005.11.01
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阿久比町短歌の会

 
自刃せし忠義の心に揺れながら今美しき鶴ヶ城見る 講師  岡本 育与
案内は東北弁の早口でそれでも解る一時間の旅 新美 功子
病む人の過去はどうあれ今はもう早い快復祈るこのごろ 橋立 智子
愛猫はわれを従者と思うらし涼しき場所へとわれを誘(いざな) 桃井 昌子
朝の散歩会釈も返さぬ人ありて穏(おだ)しき心少しゆれおり 山口  昇
寝そべって氷枕に扇風機開き直りて読書楽しむ 山崎 淳子
戦争は勝つも負けるも空(むな)しかり六十年を平和に生きて 山本きさ子
歩くことうれしき幼(おさな)のあとを追い夕風の吹く田の道を行く 渡辺百合子
熱帯夜の朝の散歩をはやばやときりあげ犬は吾家に向かう 奥田 貞子
夏の日の僅かなる間に燃え尽きし蝉の命の路上に転がる 佐野 雄造
心急(せ)く夕暮れどきに風鈴の音(ね)いろ涼しく厨を横切る 勝  暁子
土用最中秋の気配を背に感じ遅蒔きしたるゴーヤを今日採る 竹内 清己


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