広報 あぐい
2005.09.01
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阿久比町短歌の会

 
時さえも止まったような昼さがり風なき空に浮かぶ弦月 講師  岡本 育与
キー一つ押せば文字が現れるハナ、ハト、マメと書きし日遙か 山本きさ子
思いがけず口から出でし言葉あり一日の終わりそを悔いいたり 渡辺百合子
道の辺にお地蔵さんの住(おわ)します福住といふわれの住む町 佐野 雄造
早苗田にかわず鳴く声聞かぬまま田の面は緑の濃さを深めり 勝  暁子
バスに乗り行きずりに見る工事現場大型ダンプに女性乗る見ゆ 竹内 清己
今年また晩春の伊勢路ひた走るさ緑(みどり)(め)でつつ出で湯の館に 大村寿美子
あめあがり陽差しをさけて木の下に生れし風は天然クーラー 加藤かずみ
プロ棋士の心理の指摘にドキッとし我省見て盤上を観る 木村 久世
一面に赤き芽を吹く赤芽がし庭は明るく空は碧空 竹内 久恵
ムラサキに余韻残せる花かつみとほき日思はす於大の母情 田中 太平
置いたはず在るはずの眼鏡くもがくれ探しつかれし時に出て来つ 長坂吉余子


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