第172号 平成29年2月1日発行

常任委員会レポート

【防犯カメラの設置と背景】

 平成26年7月に倉敷市で発生した「下校中の女児連れ去り事件」などから、犯罪抑止のため、通学路を含む公道や公共施設周辺に設置した。
 平成26年度、27年度の2年間で73台(55カ所)。
 平成28年度は50台(49カ所)を予定している。
 実に3年間で123台を設置することになる。

【設置場所の選定】

 当初の2年間は、警察の調査による犯罪多発場所から優先的に設置した。
 平成28年度は、地元からの要望場所を優先的に設置する考えで、次年度以降も継続の方向にある。

【効果と課題】




 効果は、死角をなくせること。24時間の監視が可能なこと。映像記録が可能なことなどだが、最大の効果は、「犯罪抑止」にある。
 これまでに事故・事件で外部提供(警察の捜査関係事項照会)した件数は30件を超える。
 市民からの苦情もなく、歓迎されているとのこと。
 課題は、自治会など、地域的な共同活動を行う団体が設置した場合、現状は自費だが、それに対する「防犯カメラ設置事業補助金交付要綱」の整備である。

【所見】

 犯罪抑止や、初動捜査の効率化への評価が高く、設置台数は全国的に増加の一途をたどっている。
 本町も設置には前向きに取り組んでいる。
 その一方で、活用をめぐり、プライバシーへの配慮や、映像管理、責任の所在といった課題もある。
 人権を侵害しないよう、設置や運用のルールを設ける必要性を感じた。


【経営手法導入の背景】

 平成11年に初当選した現在の市長は、当時、「官と民の違い」から見た行政のいびつさをこう表現した。
 @「成果と報酬」が連動しない世界。A画一的な横並びの仲良しクラブ。BCS志向(顧客満足度)の欠如。C前例踏襲型の施策追行。
 これらの、不作為な連鎖を断ち切ることが重要と捉えて以来、現在の様々な政策展開の「礎」となっている。

【行政経営の基本理念】

 「より高度で、高品質なサービスを、いかに低コストで提供するか」を追求した、まさに、「ゼロベースの発想でチャレンジする」という一貫した理念で進められている。
 その行政経営の経営戦略の基軸となっている、4つの柱は、@市民を顧客と捉えた「顧客満足度
志向の徹底」。A何をやっているかではなく、何をもたらしたかを問う「成果主義」。Bここにしかないらしさ≠追求する「オンリーワン」。C言われる前にやる「後手から先手管理への転換」である。

【方針管理制度】

 トップ方針をブレイクダウンして、具体的な方針を立て、P(プラン)→D(ドゥ)→C(チェック)→A(アクション)のマネジメントサイクルを展開することで、責任と役割分担を明確にし、成果とプロセスを評価している。

【所見】

 社会的な構造変化が進む中で、発想の転換が必要となっている。
 様々な政策を効果的・効率的に実施し、いかに成果を上げるかという「執行評価」が「方針管理制度」のしくみに機能し、成果を上げていた。

(山本 恭久 議員)

 町村議会広報研修会は全国45都道府県199町村議会が参加して行われた。
 「分かりやすく、読まれて、伝わる」議会広報とは、どういったものなのか学んだ。

【手に取る=読まれる】

・関心のある内容
・住民とのつながり感
・見てわかる紙面
・ニーズを尊重
・季節感を出す
・社会情勢に合っている
・マンネリ化防止
・写真が効果的

【親切な文章=伝わる】

・短く書く
・言葉の重複を省く
・具体的に書く
・数字で表す
・句点「。」を増やす
・「絵」の浮かぶ文章
・わかりやすい言葉

【考察】

 広報の目的は、住民と議会との良好な関係づくりである。
 読み手の目線に立ち、読みたくなる広報にする事が大事である。
 そして、読み終えた後に「読んでよかった」と感じられる議会広報づくりをする必要性を感じた。

 瑞穂町は人口33,822名、町内に「米軍横田基地」を有する。
 議員数16名。うち議会広報編集委員は6名。
 平成27年度「町村議会広報全国コンクール、編集・デザイン部門」で「奨励賞」を受賞。
 日程の都合で岐阜県養老町議会と合同視察となった。

【全面リニューアル】

・200号をきっかけに、内容を刷新。
・表紙をセピア色にすることで、人の表情が浮き彫りになる効果




・表紙の写真と連動した特集を掲載
・親しみのあるネーミング
・空白のスペースを作り、読みやすくする
・綴じ穴なし=予算削減
・定例会をカレンダー式にして表示

【意識改革】

・刷新するために全議員の意識を変える努力
・特集のインタビューや撮影は、委員で行う
・住民のための広報
・住民参画を意識
・特集企画は困難を要するが、注目も集める
・議員個人の広報にしない
・改選、委員会変更時には臨時号を発行
・常に「これを読みたいと思うか」と考える

【考察】

 常に「住民のための広報紙になっているか」といった視点を大事にし、柔軟性のある紙面づくりを行っていた。
 現在本町では、「議会だより」に対するアンケートを実施中。
 変えていく事を恐れず、住民のみなさまに愛され、より良い「議会だより」にしていきたいと感じた。
 委員全員、気持ちを一つにして取り組んでいく。

(都築 清子 議員)