2014.08.15
広報あぐい トップ » その他
| 花かつみ気魄しずかに咲き出でぬ | 岡戸 隆明 |
|---|---|
| 夏帯をポンと叩きて娘を放つ | 安井まこと |
| 足留めて梅の実重き農学校 | 下内のぶゆき |
| 島人のなべて大声夏来る | 豊田 定男 |
| 交番の手作り巣箱燕の巣 | 北中 祥子 |
| ぬばたまの闇美しき蛍沢 | 新美 京子 |
| 信楽の狸佇む木下闇 | 赤津 千城 |
| 指跡の残りし車窓麦の秋 | 溝口スミ子 |
| 短夜の短き夢の美しき | 前田 泰男 |
| 老いの膳スプーンをそえて冷奴 | 深谷 靖 |
| 空梅雨に鍬はじかれて空仰ぐ | 井本 庄一 |
| 黴たまま書棚の脇に古眼鏡 | 名倉 英二 |
| 抜きん出て風と遊べる今年竹 | 森 禎史 |
| 歯の白さ目立つ少女や夏帽子 | 吉田香代子 |
| 梅雨空に蛙跳び跳ね自己顕示 | 柚 子 |
|---|---|
| 友来る今日は夏至だと長居する | ますみ |
| 水吸ってプリプリの梅翡翠色 | 洋 子 |
| 何処にでも有りそうで無い夏至祭り | 小五味 |
| 紫陽花の濡れて鮮やか目を癒やす | 利 夫 |
| 半夏生 時を感じて白くなる | 風 露 |
| 雨に濡れ紫陽花の道生きかえる | 順 子 |
| 夏至来る黄金色に麦染めて | 好 奇 |
| 濡れせんべい なんと微妙な塩加減 | 君 江 |
| 夏至の陽を浴びて親父の太い骨 | 穂多留 |
| にわか雨濡れるブラウス見られてる | 寿美子 |
| 何となく得したような日の長さ | 松 衛 |
| 口惜しさが弱みを見せた濡れ落葉 | 早那恵 |
| 微笑んだ遺影が泣かす長い列 | 螢 子 |
| ライバルを追い越すチャンス長い昼 | 滋 矩 |
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